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「岩間君の挑戦(31)その4」

以前、「岩間君の挑戦(31)その3」で次の様にまとめました。
まとめると、「BによるA」という日本語に惑わされて、同格関係「BというA」を見落としてはいけません。「同格のthat」は使える名詞が限られているので、「同格のof」を使ってA of Bingで表現すると間違いありません。でも、不定詞と仲の良い動詞が名詞化した場合には「同格のto」で飾ります。あ、駿台予備校の榎田先生の言葉を借りると「同格はthatは使わずにofで逃げる。未来だったらto!」で決まりです。
これについて、駿台予備校の榎田先生から「もう少し具体例を挙げておいてください」という依頼がありましたので、例外をいくつか考えておきます。
例えばhopeは「同格のthat」、「同格のof」、「同格のto」の3つとも使えます。こんな具合です。
彼らが生きている見込みはあまりない。
There isn’t much hope that they are alive.
There isn’t much hope of their being alive.
There isn’t much hope for them to be alive.
見込み」と言うのは未来の可能性ですから、ルール通りなら「同格のto」で決まるはずです。でも、実際にはofでもthatでも構いません。そして、chanceにも「見込み」という意味がありますね。これもhopeと同じ使い方をします。こんな具合です。
彼が成功する見込みは10に1つだ。
The chances that he will succeed are one in ten.(○)
The chances of his succeeding are one in ten.(○)
The chances for him to succeed are one in ten.(○)
参考書によってはchanceには同格のtoが使えないと書いてありますが、未来の可能性にtoが使えないはずがありません。でも、chanceが「機会」という意味になると、話が違います。
それが彼女が成功する唯一の機会かもしれない。
That may be her only chance that she will succeed.(×)
That may be her only chance of succeeding.(○)
That may be her only chance to succeed.(○)
機会」というのは未来とは関係のない「時機」なので、ルール通りならto以外のthatやofが使えるはずですが実際はそうはいきません。この様に、同格のthatが使える名詞はものすごく少ないわけです。だから「同格はthatは使わない」と言いました。一方、ofは大体使えます。 ofが使えないのは「意見」とか「認識」くらいです。どうしてかと言うと、view of~や recognition of~と来ると「関連のof」を期待するからです。こんな具合です。
死刑は存続させるべきだという意見
the view that the death penalty should be kept
結婚観(結婚に関する考え方)
the view of marriage
=the view about marriage
=the view on marriage

2 Comments

  1. Tetsuro Enokida wrote:

    補足ありがとうございました。「未来」にはすべて”to do~”そのままでOKなんだ!っていうような、誤解をされる危険がありましたので、これで一安心です。
    「同格」は本当にやっかいですよね。慶應義塾大学などは同格の”that”の分離、つまり変則的な構造文を並べかえで出題してきています。「同格」の怖さを認識したら、さらにその用例も知っておいた方が良いですね。折角覗いたのだからと思い、珍しく足跡を残しておこうと思いました。ではでは。。。

    水曜日, 2月 22, 2017 at 10:01 AM | Permalink
  2. yabu wrote:

    榎田先生!コメント、ありがとうございました。また教えてくださいね。榎田先生あっての薮研です。よろしくお願いします。

    水曜日, 2月 22, 2017 at 10:20 AM | Permalink

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