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鈴村君からの質問

<質問>
使役動詞 have, get, let, makeの中で、物主語はmakeだけ!と教わっていますが、「Let」という動詞の、「貸される(自)」という意味以外で、物主語をとる可能性はありますか?
<回答>
haveは物主語をとります。
この家の屋根は赤い。
This house has a red roof.
getも物主語をとります。
その記事は大きな反響を呼んだ
This article got a huge responses from readers.
letも自動詞では物件が主語になりますね。ですから、おそらく鈴村君の先生のいう「物主語」とは「物主語構文」のことだと思われます。
letを自動詞で使うのはイギリス英語だけで、米語では使いません。
そのアパートは簡単に借り手が見つかりそうだ。
The flat would let easily.
貸家
a house to let
このletの使い方は、知識として知ってればOKで、問題化されることはありません。米語でいうとこうなります。
そのアパートは簡単に借り手が見つかりそうだ。
The apartment would rent easily.
貸家
a house for rent
こちらは使えるようにしておいてください。さて、「物主語構文」というのは「物が人に何かさせる」表現のことを言います。ですから文の主語が物、目的語が人じゃないといけません。でもletの例文には人は登場しません。ということはletの例文は「物主語構文」じゃないということです。
さて、letは自動詞なのに「賃貸しされる」という受け身の訳語がついてるのが変ですよね。実はこれにはちょっと不思議な理由があります。何と!英語では「貸す」と「借りる」は同じだと考えているからなのです!ね、変でしょ?日本語ではこの2つの行為は当然区別します。
私は彼から小さなアパートを借りた
I rented a small apartment from him.
彼は私に小さなアパートを貸した
He rented a small apartment to me.
それぞれを受け身にするとこうなります。
彼は私に小さなアパートを貸した
A small apartment was rented from him by me.
私は彼から小さなアパートを借りた
A small apartment was rented to me by him.
「貸す」と「借りる」は真逆の行為ですから、「賃貸しする」の受動態は「賃貸しされる」でも「賃借りする」でも同じことです。だから同じrentに「賃借りする」と「賃貸しされる」の2つの意味が同居しているのです。ま、どうでもよい話でした。結論を繰り返しますと、イギリス英語のletや米語のrentは「物主語構文」の表現ではありません。

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