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住田くんからの質問(5)

2014年度、中央大学経済学部の大問Ⅵの第4段落です。
“Planes?”  I muttered to my dad, but then remembered the strict no-fly zone NASA enforced around the facility.  The lights clearly were not stars, and they were moving relative to each other, so they couldn’t be satellites or a solid body.  Still, they were obviously traveling as a group.
 赤本の訳語はこうなっています。
「飛行機?」私は父につぶやいたが、その時、NASAが発射基地に厳格な飛行禁止区域を設定していることを思い出した。明らかにそれは星ではなかったし、相互に関連して動いていたので、衛星や固形物であるはずはなかった。しかし、明らかに一つの集団となって移動していた。
 they were moving relative to each otherを「お互いに関連して動く」としたのは大目に見ましょう。何かの数値と呼応して動くときに「関連して動く」の表現を使わなくもないからです。でも、普通は圧倒的に「連動して動く」を使います。ま、鳥の場合には「お互いの動きを見て飛ぶ」とすると良いでしょう。
 それではなくて、ここで一番おかしいのは、solid bodyを「固形物」とやってることです。残念ながら「固形物」というのは、食品を分析するときに、水分を揮散させて残った物質のことをいいます。つまり、食品にしか使わない名詞なわけです。それがなんで衛星と同列に並べられるのでしょうか?この子は日本語が分かってませんね。
物体の運動に関するこの現象は、ニュートンの運動法則で説明することができるはずだ。
We should be able to account for this phenomenon relating to the motion of solid bodies on the basis of Newton’s laws of motion.
 この場合のsolid bodyは「固形物」ではなくて「物体」と和訳しないといけません。人工衛星と固形物を同列に並べる赤本のこの解説者は、まったくのアホです。もういい加減にしてほしいものです。

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