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服部君からの質問(1)

<質問>
これは2012年度、京都大学大問1の下線部(1)です。
The animals were fitted with numbered ear tags, released, and their whereabouts were then recorded.  Although next to nothing was revealed about how they got to various place, due to limitations of the techniques being employed, deep into the high Arctic, more than 2000 kilometers away, is where some were recovered.
赤本の訳はこうなってました。
ホッキョクギツネは番号を打った耳標を付けられて放たれ、それからその居場所が記録された。ホッキョクギツネたちがどうやってさまざまな場所にたどり着いたのかは、用いられた技術の限界により、ほとんど何も明らかとはならなかったが、2000キロメートル以上離れた奥深い高緯度北極で、何頭かが確認された。
この和訳に違和感はないのですが、someの説明はこうなってます。
recover「~を回収する、~を再確認する」主語のsomeは同文でtheyとして受けているArctic foxesと考えられる。それゆえrecoverは「捕獲される」、あるいは「確認される」とするのが妥当だろう。
僕にはsomeがear tagsの様な気がしてならないのですが、赤本の言うとおりsome of the Arctic foxesなのでしょうか?
<回答>
服部君!これは君の言うとおりで、someはsome of the ear tagsのことを言ってます。どうしてかというと、recoverという動詞に「再確認する」という意味はありません。原義はあくまで「失われた状態からの原状回復」「異常な状態からの正常復帰」「一度放出したものの回収」です。そこからreconfirm(再確認)の意味は出てきません。ホッキョクギツネはもとからそこに生息していたのですから、recoverされたのはear tagsの方です。ま、和訳は「何頭かが確認された」にも「何頭かの耳標が確認された」の意味が含まれるので問題はないのですが、「someは同文でtheyとして受けているArctic foxes」と言い切ってるのがいけませんね。服部君!調子は良さそうですね。この調子でやってください。

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