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嶋岡君からの質問

<質問>
藪下先生、こんばんは。
名古屋高校OBの嶋岡です。教育実習では、的確かつ貴重なコメントをたくさんいただきまして、本当にありがとうございました。
さて、初投稿なのですが、一つ英文解釈について、質問させてください。
現在読んでいる史料の、
This plot must have its roots high up, for it is not to be supposed that Percy, if guilty, embarked on this affair alone and without an object.
という英文のコンマの前(This~upまで)の和訳、特に、に「have its roots high up」の部分です。
私は、「この陰謀には、黒幕が存在するに違いない。と言うのも、パーシー(陰謀の容疑者のことです)が、たとえ、有罪であったとしても、一人で目的も無く、この事件に着手するとは思えないからである。」
と訳しました。
指導教員は、「have its roots high up」は「(陰謀に関する事実が)明らかになる」ぐらいの訳で良い。
とおっしゃったのですが、どうしてもその訳になる意味が分からず・・・。
是非、藪下先生のお力をお借りできれば、と思い、コメント致しました。
お時間が許すようでしたら、ご回答していただけますと幸いです。よろしくお願いします。
<回答>
嶋岡君!初登校、いや初投稿を歓迎します。これは君の言うとおりで、high upとかhead upというのは「地位が高い」とか「取り仕切っている」の意味だから、its roots high upで「バーシーよりも地位が高くて、下に隠れている奴」、つまり「黒幕」という訳語が適当です。This plot must have its roots high upを「この陰謀には黒幕が存在するに違いない」と訳出できる嶋岡君の英語力は大したものですよ!これは指導教官の先生の完敗です。
・Yoshihito Yabushita
教官は、haveが「する・させる+何を+どの様に」の第5文型を導くと考え、its rootsが比喩的に「事実」を意味していて、それをhigh upさせたと解釈したと思われます。でも、たとえ比喩だとしてもrootsを「事実」の意味では使いませんし、embarked on this affair alone1人でこんなことに手を染めない)とあるのですから、だれか別の人間がこの陰謀に荷担してたのは事実。そこからしても「陰謀に関する事実が明らかになる」ということには100%なりません。
・Linda Yabushita

2 Comments

  1. shima wrote:

    藪下先生
    迅速なお返事、ありがとうございます。
    お蔭で、スッキリしました!
    後の文脈的にも「黒幕が存在する」と訳した方が、適当なのでは?と思っていたもので・・・。
    引き続き、教員採用試験の勉強と、修士論文の執筆に、力を注いでいこうと思います。
    さて、またもや一つお願いがあります。
    藪下先生のHPを、後輩たちに紹介したいのです。
    と言うのも、英文の読解については、史料や文献を読む関係から、高校の時だけではなく、今でも必要となる力です。
    特に「させる系動詞」や「ofの用法」などの訳出は、目から鱗なものばかりで、今でもPCの横に置いて、英文和訳の際に利用しています。
    なので、もしよろしければ、ご検討くださると幸いです。
    よろしくお願いします。

    金曜日, 5月 15, 2015 at 9:29 AM | Permalink
  2. yabu wrote:

    どうぞ後輩たちに紹介してください。質問にも出来るだけ答えようと思ってます。現在、高3学年会に所属していて、受験生をたくさん抱えてます。彼らの質問を優先しますので、回答が遅れる場合もありあす。その時はお許しください。

    金曜日, 5月 15, 2015 at 11:52 AM | Permalink

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