第3課 「時間の表し方」(6)「未来の内容でも現在形」③
第3課「時間の表し方」の6回目です。前から「未来の内容でも現在形」について講義しています。今回は、現在完了形が現在形の仲間ってどういうことかを考えます。
時間を表現するのに、「それがいつ起こるのか」と「それがどの様に起こるか」の2種類のやり方(見方・視点)があります。そして、どんな英文も必ずこの2つの視点から時間が表現されなくてはなりません。
例えば、「彼女は今、宿題をやっている最中です」という英文を書きたいとします。「今」のことですから「現在形」で表現しようとするとこうなります。
⊿彼女は宿題をします。
She does her homework.
この英語は漠然としていて意味不明です。なぜなら、前にここでやったように、現在形で表現する「現在」は「前もそうだった、今もそう、これからもそうだろう」という内容を表現するからです。言い換えると、この英語は「彼女は昨日も宿題をした、今日も宿題をする、明日も宿題をするだろう」という意味を表現しているわけです。だから、「いつも宿題をやる」や「夕食前に宿題をやる」があった方が現在の習慣を表現するキレイな英語になります。
⊿彼女は夕食前に宿題をします。
She does her homework before dinner.
⊿彼女はいつも宿題をします。
She always does her homework before dinner.
でも、「現在形」で表現しただけでは「宿題を今やっている最中です」の意味の英語にはなりません。あれ?「現在形」という言い方は「それがいつ起こるのか」の視点から時間を表現してはいますが、「それがどの様に起こるのか」の視点が抜けてますね。
さて、「宿題を今やっている最中です」という内容を表現するのに、「それがいつ起こるのか」は「現在形」、「それがどの様に起こるのか」は「進行形」を使います。こんな具合です。
⊿彼女は今宿題をやっている最中です。
She is doing her homework now.
あれ?じゃあさっきの「前もそうだった、今もそう、これからもそうだろう」というのを表現するのを「現在形」と呼ぶのはおかしくない?だって、「それがいつ起こるのか」が「現在形」なのだけど、「それがどの様に起こるのか」の呼び名がありませんからね!もうお分かりですね。学校英文法が使ってる「現在形」という呼び方には「それがどの様に起こるのか」の視点が欠落しているのですね。「いつ?」の中に3つの「どの様に?」があるのですが、学校英文法の時間表現だとこんな具合になります。
<現在形>
「前もそうだった、今もそう、これからもそうだろう」=現在形
「今やってる最中である」=現在進行形
「いま終わった」=現在完了形
「それがいつ起こるのか」は<現在形>という名前がついてます。その中に3つの「それがどの様に起こるのか」があるのですが、「前もそうだった、今もそう、これからもそうだろう」にも現在形の名前が使われているので混乱してしまうのです。これは分類を失敗しているとしか言いようがありません。じゃあ、こうしたらどうでしょうか?!
<現在形>
「前もそうだった、今もそう、これからもそうだろう」=現在基本形
「今やってる最中である」=現在進行形
「いま終わった」=現在完了形
こうすると、現在進行形や現在完了形が現在形の仲間だとハッキリわかるでしょ!!あ、明日からまたバタバタしますので、ブログはしばらくはお休みします。
・Linda
3 Comments
シドニーにて学生をしております、こもと申します。
34才にして、通訳目指して英語を勉強しています。
日本では医療系の仕事をしていました。
今日、偶然に薮下先生のサイトをみつけました。
日本語でこんなに丁寧に解説されており、感動しています。
今日から「薮下研究所」へ入門させてください。
お世話になります。よろしくお願いします。
はじめまして。子供たちのためになることでしたら、ご相談くださいませ。
薮下先生、コメントありがとうございます。
近い将来、語学と医療によって子供たちのために、貢献していきたいと考えています。
私の朝は、「薮下研究所」での学習からスタートします。
今日もよい一日をお過ごしください。
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