第3課 「時間の表し方」(4)「未来の内容でも現在形」①
第3課「時間の表し方」の4回目です。前回は、「瞬間動詞を現在形にすると未来の内容を表現する」ということを勉強しましたね。つまり、「未来の内容でも現在形」なわけです。こんな具合でした。
⊿正午には東京に帰ります。
I go back to Tokyo at noon.
さて、「未来の内容でも現在形」と言えば、「時制」の問題に良く出題されるものに「時や条件を表す副詞節の中では、未来の内容でも現在形」というのがあります。これは高校入試から大学入試、人によってはTOEFLやTOEICまでお世話になる大切な英語のルールです。今回は、このルールを考えましょう。
⊿もし明日晴れたら、海に泳ぎに行きます。
If it is fine tomorrow, we will go swimming at the beach.
「明日は晴れる」も「海に泳ぎに行く」も両方とも未来の内容だから、普通は「未来形」で表現します。こんな具合です。
⊿明日は晴れる。
It will be fine tomorrow.
⊿僕らは明日、海に泳ぎに行く予定だ。
We will go swimming at the beach tomorrow.
ところが、whenと一緒になって「~するとき」になったり、ifと一緒になって「もし~なら」なったら、未来の内容でも「現在形」で表現します。つまり「If+it will be fine tomorrow=If it is fine tomorrow」ということです。あ、なぜifとwhenかというと、2つともほぼ同じことを言ってるからです。つまり、「明日晴れたときは」も「もし明日晴れたら」も内容はどちらも「頭の中の妄想」なわけです。
では、なぜ未来の内容でも現在形になるのでしょうか?権威のある参考書は、これについてほとんど説明はありません。でも、最近売れてる本には、たまにですが次の様な説明が載ってます。
ifもwhenも「意志や」「予測」とは関係がないので、ifやwhenなどの後ろではwillやbe going toを用いず、動詞は単純な現在形にする。「未来のこと」だからwillやbe going toを用いると考えるのではなく、未来のことであっても「実際にあること」と考えるから現在形で表す。(『総合英語 be New Edition・いいずな書店』『総合英語 Forest 5th edition・桐原書店』)
この説明ではよく分かりませんよね?!だって「もし明日晴れたら」は立派な明日の「予測」でしょ?それに、「もし明日晴れたら」は「実際にあること」じゃなくて、頭の中だけの妄想でしょ?
あたしはいつも思うのですが、参考書や問題集に書いてある説明が分からないからと言って、自分は頭が悪いんじゃないのかと考えてはいけませんよ!ほとんどの場合、参考書や問題集を書いている人の方がバカなのですからね!
これは「予測」とか「実際にある」とかの話じゃなくて、現実世界のことなのか、それともただの妄想なのかの区別の話です。そして、「現実」の時間を表現する方法と、「妄想」の時間を表現する方法を別にしておくことはとっても大切なことなのです。だって、その人がしゃべっていることが「現実」か「妄想」かじゃ天と地ほどの差があるでしょ?!そこで、「現実」のことは普通、未来の内容は「未来形」で表現するのですが、「妄想」は未来の内容でも現在形で表現することにしたのです。そうすれば、一目で「妄想」だって分かるからね!こんな具合です。
⊿もうすぐ5億円が手に入るでしょ!こっそり自分のためだけに使わなくちゃ!京都に町屋を買おうかしらね。
I‘m going to get 500 million yen pretty soon. I’m going to use it all for myself. I think I’ll buy a house in Kyoto.
If I get 500 million yen, I will use it all for myself. I think I’ll buy a house in Kyoto.
上の英語は、未来の内容がbe going toで表現されてるから、5億円は近い将来確実にあたしの手に入るという現実のお話です。でも、下の英語は、未来の内容が現在形のgetで表現されているから、5億円が手に入るというのはあたしのただの妄想なわけです。日本語はわざと曖昧にしています。ifやwhenの中の妄想は、「妄想時間=現実時間-1」と覚えると簡単です。でも、if以外の文ではどちらも「現実」時間で表現されているのが分かります。ま、これは大分先の「仮定法」で勉強することです。今は「未来の内容でも現在形」だけを覚えておいてください。
・Linda
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