第2課 「文」(40)第5文型(21)
「やり直しの英文法」、第2課「文」の40回目です。前にまとめた「知覚動詞の基本表現」を思い出してください。こんな具合でしたね。
「知+人が+するのを(原形不定詞)」
「知+人が+しているのを(現在分詞)」
「知+物が+人によってされるのを(過去分詞)」
「知」の所には具体的に「見る」とか「聞く」などの知覚動詞が入ります。この様に、普通は「人がする・している」、「物が人によってされる」になります。例えばRyoがYuの名前を呼んでいるとします。
⊿YuはRyoが自分の名前を呼ぶのを聞いた。
Yu heard Ryo call his name.
⊿YuはRyoが自分の名前を呼んでいるのを聞いた。
Yu heard Ryo calling his name.
⊿Yuは自分の名前がRyoによって呼ばれるのを聞いた。
Yu heard his name called by Ryo.
でも、例外的に「物が+ひとによってされる」とはならない場合があります。こんな具合です。
⊿僕は彼が心臓を動かすのが分かる。
I can feel him beat his heart.(×)
⊿僕は彼が心臓を動かしているのが分かる。
I can feel him beating his heart.(×)
⊿僕は彼の心臓が彼によって動かされるのが分かる。
I can feel his heart beaten by him.(×)
これは変ですよね。確かに、普通は「人が+する・している」、「物は人によってされる」なのですが、「彼が心臓を動かす・動かしている」、「心臓が彼によって動かされる」というのはおかしい。だって、「心臓」は自由にコントロールできませんからね。beatには「たたく+何を」の他動詞で使えます。
⊿僕は太鼓をたたく。
I beat a drum.
でも、beatを心臓に使うと、心臓は勝手に自分で動くので、自動詞で「心臓が(勝手に)動く」となります。
⊿彼の心臓は動いている。
His heart is beating.
人間がコントロールできない物は人によってされることはありません。つまり、心臓は人によって動かされません。そうではなくて、「物が+勝手にする・している」になるのです。だからこうなります。
⊿僕は彼の心臓が動くのが分かった。
I can feel his heart beat.(◎)
⊿僕は彼の心臓が動いているのが分かった。
I can feel his heart beating.(◎)
まとめると、物は普通は「物が+人によってされる」のですが、自分でコントロールできない物の場合は「物が+するのを・しているのを」になるので気をつけないといけないわけです。他に良く出る「自分でコントロールできない物」はanger(怒り)です。
⊿彼は怒りがこみ上げるのを感じた。
He felt anger rise in his heart.(◎)
⊿彼は怒りがこみ上げてくるのを感じた。
He felt anger rising in his heart.(◎)
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