I組の子たちのための補習
I 組では、ifを使わない仮定法の解説は完了したのですが、問題を解くのを忘れていました。この場を借りて、問題の解説をしておこうとおもいます。あ、1は倒置が起こるので次の「Ifを使わない仮定法(2)」に回します。
2.
⊿もしあの時君の手助けがなければ、彼は失敗していただろう。
a. If it had not been for your help, he would have failed.
b. (But)(for) your help, he would have failed.
【解説】If it had not been for Aは「もしあのときBがなければ」の慣用表現。帰結節は2つとも同じだから「もしあの時あなたの手助けがなければ」の意味になれば良い。your helpが名詞で空所が2つだから、群前置詞のBut forを入れてやる。
3.
⊿彼女がもう少し忍耐強ければ、彼女は上手く行っていただろうに。
a. With a little more patience she could have succeeded.
b. If she (had)(been) a little more patient, she could have succeeded.
【解説】帰結節は2つとも同じで、could have succeededだから、昔を悔やんでいると分かる。With Aは「もしAがあれば」の意味の前置詞。前置詞の直後は名詞だからpatienceが来ている。一方、If 節の中は文で、She~patientになっているので、「人is形容詞」のパターンに持ち込むには、~のところにはbe動詞が来ると分かる。分からなければ次の2つを比較すべし。
⊿彼女は親切だ。
She is kind to help me.(人 is 形容詞)
She had the kindness to help me.(人 have 名詞)
そして、「昔を悔やむときはhad+過去分詞で悔やめ!」だからhad been。
4.
⊿君の援助がなければ、僕は成功できなかっただろうに。
a. But for your assistance, I should have been unable to succeed.
b. (If) you (had) not assisted me, I should have been unable to succeed.
【解説】But for Aで「もしAがなければ」の慣用表現。これだけでは今なのか昔なのかが分からないので帰結節に注目すると、should have been~とあるので、昔を悔やんでいると分かる。だから、問2の逆パタンでIfから文を始めて、「昔を悔やむときはhad+過去分詞で悔やめ」だからIf you had not assisted me,~にしてやる。問題には関係ないけど、これも「前置詞+名詞」でassistance(援助)、if節の中は動詞でassist(援助する)になってることに注意。
5.
⊿彼女の手厚い看護のお陰で、彼はすっかり元気になった。
a. Thanks to her tender care, he got completely well.
⊿彼女の手厚い看護がなければ、彼はすっかり元気にはなれなかったろうに。
b. (But)(for) her tender care he would (not)(have) got completely well.
【解説】上が直説法の現実文、下が仮定法の妄想文。空所2つだからBut for、帰結節は「昔を悔やむときはhad+過去分詞で悔やめ!でも助動詞の後ろはhave」だから、would have got。「元気にはなれなかっただろう」だから否定文にしてwould not have got。
6.
⊿もしあのとき彼がもう少し勤勉だったら、自分の企てに成功していただろうに。
a. If he had been a little more diligent, he would have succeeded in his attempt.
b. (With) a little more diligence, he would have succeeded in his attempt.
【解説】「もしAがあれば」のwith+A
7.
⊿もしあのとき運転手がもう少し注意していれば、そんな悲惨な事故は避けられただろうに。
a. If the driver had been a little more careful, he could have avoided such a tragic accident.
b. (With) a little more care, the driver could have avoided such a tragic accident.
【解説】「もしAがあれば」のwith+A
8.
⊿君の助力がなければ、このプロジェクトは上手く行かなかっただろうに。
a. Without your help, I couldn’t have succeeded in the project.
b. (But) for your help, I couldn’t have succeeded in the project.
【解説】「もしAがなければ」のBut for A。
9.
⊿医者の丁寧な治療のおかげで、患者はとても早く回復した。
a. The doctor’s careful treatment of the patient brought about his very rapid recovery.
⊿もしあのとき医者の丁寧な治療がなければ、その患者はそんなに早くは回復しなかっただろうに。
b. If (it)(had)(not)(been)(for) the doctor’s careful treatment, the patient would (not)(have)(recovered) very rapidly.
【解説】上が直説法の現実文、下が仮定法の妄想文。空所の数から「あの時Aがなければ」はIf it had not been for。If the patient had not hadでも良いが、条件節も帰結節もthe patientになるのが良くない。上は「前置詞+名詞」でabout very rapid recoveryになっているけど、下は「動詞+副詞」でrecover very rapidlyにしてやらないといけない。「昔を悔やむときはhad+過去分詞で悔やめ!でも帰結節の助動詞の後ろはhave」だからwould not have recovered。
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4 Comments
仮定法といえば、
<①現実的仮想>If the rain stops,we will go out.
<②反実的仮想>If the rain stopped,we would go out.
<③反実的過去仮想>If the rain had stopped,we would have go out.
の3つを習ったのですが、
なぜ②と③の間に
If the rain have stopped,we went out.
とはならないのですか。
くだらない質問でごめんなさい
tearって
パッと見たらwaterとかmilkと同類で
不可算名詞かと思うんですけど
可算名詞なんですね。
これって理由は何かわかりますか?
同じ液体でも、waterとtearでは全然違います。なんと言っても人間の体から出るのですからね、涙は。
⊿彼女の頬をを二筋の涙がつたった。
Two tears fell down her cheek.
涙の数だけ悲しみが深かったり、強くなったりしますからね!
直説法が現実時間で、仮定法は妄想時間。この、現実と妄想の区別がとっても大切で、「外出するつもりだ」と言ったのが現実的な意志なのか、妄想的な実現不可能な願望なのか分からないと、会話が成立しなくなります。この現実と妄想の区別が「現実時間-1」の時間表記法です。つまり、妄想だという印が現実時間から時制を1つ古くするという操作なわけです。田中君のいうIf the rain have stoppedは、現実時間の表記法である「現在完了」ですから、これを妄想時間には使えません。また、帰結節のwe went outですが、帰結節には原則would、should、could、mightを付けることになってますから、やっぱりwent outにはなりません。
仮定法は「ヤバイ英文法」で勉強してくださいね。
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