Skip to content

第1課 「単語」(40)辞書の引き方・どんどん辞書を引きなさい

「やり直しの英文法」の40回目です。今回で辞書の引き方は最後です。これまでに参考にした辞書は次の3冊でしたね。
・大修館書店『プラクティカル・ジーニアス英和辞書』
・東京書籍『フェイバリット英和辞典・第3版』
・研究者『ライトハウス英和辞典・第6版』
では、前回の宿題を考えてみましょう。
I have the right to demand your explanation.
Children must develop a sense of right and wrong
先ず、上の方ですが、rightにtheが付いているので、このrightは名詞だと分かります。だって、theは冠詞、つまり名詞のかぶる帽子ですからね。そこでrightの持ってる名詞の意味、「権利」と「善」を入れてみましょう。
・「僕には権利がある」(◎)
・「僕には善がある」(×)
「権利」はhaveすることができますが、「善」や「正義」はhaveできません。だから、「僕には権利がある」が正解だと分かります。 一方、下のrightにもaが付いているので、名詞です。なぜなら、aも冠詞、つまり名詞のかぶる帽子だからです。そして「A and B」のセットを考えると「善と悪」がピッタリきそうですね。
・「善と悪」(◎)
・「権利と悪」(×)
この様に、rightの意味を考えるとき、先ずrightの前後に注目して、rightが名詞なのか、形容詞なのか、副詞なのかを特定できる情報を集めることが大切です。そして、単語はそれだけで存在しているわけじゃなく、文の中に放り込まれて初めて命を与えられますからね。文の中でその単語がどんな意味なのかをいつも考えないといけません。
さて、残った部分の訳語も考えておきましょう。上の英語はdemand your explanationの意味が分かりません。これも辞書を引く必要があります。じゃあ、demandとexplanationのどっちを引けばよいか分かりますか?「僕には権利がある」に続くto demand your explanationが何をする権利なのかを説明してくれてますから、toは不定詞、demandが動詞の原形、explanationにはyourが付いているので名詞だと分かります。次の例文と大体同じ様な構造です。
⊿野球をする場所
the place to play baseball
the right to demand your explanation
それならば、動詞demandじゃなくて名詞explanationを引かないといけません。だって、play baseballの意味を調べるのにplayを引いても仕方ないですからね。playの後ろにくる目的語「何を」は無限にあります。そうじゃなくてbaseballを目的語に持つ他動詞playを調べる方がはるかに簡単です。この様に、名詞を含む熟語は、名詞を調べなくちゃいけません。あ、熟語というのは、よく使われる決まり文句のことです。demand an explanationもいわゆる決まり文句ですから、explanationを辞書で調べるのが一番良い方法です。
今回使用した3冊の辞書でexplanationを引いてみると、give [make / offer] an explanationは載っているのですが、demand an explanationは『ライトハウス』にだけ、次のような例文が載っていました。
⊿私たちは何が起こったのかについて説明を要求した
We demanded an explanation for what had happened.
だったら上の英語はこんな訳語になりそうです。
君に説明を要求する権利
the right to demand your explanation
さて、下の英語はa sense of right and wrongが良く分かりません。やっぱり辞書を引いてみると『ライトハウス』の名詞の第3語義にこうありあます。
③「(…についての)認識(力)、意識、観念、(・・・を)解する心」
⊿ユーモアを解する心
a sense of humor
⊿時間の観念
a sense of time
⊿責任
a sense of responsibility
実は、ofにはaboutと同じ「~についての」とか「~に関する」の意味があります。これは「色んな話題の中から1つ取り出して(offして)それについて話をする」から出来た意味です。つまり、「切り離し取り出す」ことは「それについて」話題にすることなのですね。そして、offとofは親戚言葉で、両方とも「全体から一部分を切り離す」の意味が原義なわけです。ま、ここら辺はもっと先のところでゆっくり説明します。以上から、a sense of right and wrongはこうなります。
善と悪についての認識力
a sense of right and wrong
次に、developを『ライトハウス』で引いてみると、他動詞、第4語義に次のように書いてあります。
④(能力など)を伸ばす、(習慣、好み、趣味など)を身につける
⊿体力つける
develop physical strength
以上から、下の英語の和訳はこうなります。
子供達は何が善で何が悪かを認識する力を身につけないといけない。
Children must develop a sense of right and wrong
あ、developには「出ベ(ソ)6分発育する」、demandには「K1グランプリ、腕自慢、どんどん集まれと要求する」の連想記憶術があるのですが、これではたくさんある語義の1つしか覚えられません。ですから、記憶術はあくまで単語を覚えるきっかけにすぎません。記憶術でその語のイメージを身につけたら、どんどん辞書を引きながらたくさんの英語を読むことが、英語力をつけるための早道です!同様に、単語集だけでは単語は覚えられません。単語集はあくまでも自分の覚えていない単語をcheck onするための道具に過ぎません。どんどん辞書を引きながらたくさんの英語を読んでくださいね!!
これで第1講「単語」は全巻の終了です。次回からやっと第2講「文」の講義を始めます。開講までちょっと時間をくださいね。

Post a Comment

Your email is never published nor shared. Required fields are marked *
*
*