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第1課 「単語」(19)動詞には自動詞と他動詞がある

動詞を分類するにはいくつか方法があって、それぞれ動詞を分類する視点が違っていて、動詞を色んな角度から眺めることができるので面白いです。こんな具合です。
1.「be動詞とそれ以外の動詞(一般動詞)」
2.「自動詞と他動詞」
3.「動作と状態」
4.「日本語の発想で上手く行く動詞と行かない動詞」
5.「単体動詞と句動詞」
前回はbe動詞という「特殊動詞」とそれ以外の「一般動詞」の2つに動詞を分類しました。be動詞は「A=B」の「イコール(=)」の働きをしていて、知らない人に説明をする文を作りましたね。このbe動詞がやる「AはBだ」という定義や判定は、僕らが日常生活の中でやっている動作や状態とは全く違っているわけです。だから疑問文や否定文の作り方も違っているわけですね。
これはトムの本ですか?(L1-3)
Is this Tom’s book?
彼はバスケット選手ではありません。(L2-1)
He is not a basketball player.
be動詞が文頭に出てくると疑問文になります。つまり、is、am、areが文頭にでることで「イコールか?」と人に尋ねる文ができるわけです。この様に、普段は文中にある語が文頭に飛び出すというのはとてもインパクトがあって、人をドキッとさせる効果があります。この様な語順異常の効果の1つが、自分が言いたいことが「疑問文」だと人に印象づけることなのです。そして、be動詞にnotがついて「≠」になると否定文になりましたね。
あなたは毎日テレビを見ますか?
Do you watch TV every day?
僕は学校では日本語を話しません。
I do not speak Japanese at school.
一方、僕らが日常生活でやっている動作や状態は、「やるの?」とか「やったの?」と聞くわけです。これが「Do~?」、「Did~?」です。まさに「do=やる」ですからね!そして、否定文なら「do not=やらない」、「did not=やらなかった」にすれば良いわけです。あ、だから1つの文の中にbe動詞とdoが一緒に出てくることは絶対にありません。そのくらいbe動詞と一般動詞は仲が悪いわけです。
さて、今回は動詞を「自動詞と他動詞」に分類します。次のように考えると覚えやすいと思います。
動詞=然がそうであったり、人が分1人で勝手にできる動作や状態。
動詞=自分1人ではできない、人や者が必要な動作や状態。
星は夜空に瞬く
The stars twinkle in the night sky.
私は東京に住んでいる
I live in Tokyo.
星は人間の意図と関係なく勝手に輝きます。つまり、twinkle(輝く)するのに他者や他人を必要としません。だから、the stars twinkleで終わっても、文が成立します。また、live(住む・暮らす)ことは基本的に1人でできます。ま、もちろん誰かと一緒に暮らすこともできますが、生きてゆくのは孤独な作業です。だからやっぱり、I liveで終わっても文が成立します。一方、人間の行為には自分1人ではできないことがたくさんあります。つまり、人間は色んなモノと関わって生きているのです。こんな具合です。
僕は馬に乗ることができます。
I can ride a horse.
あたしは日本食がとても好きだ
I like Japanese food very much.
ride(乗る)という動作は馬という相手がいないと成立しません。つまり、自分1人でrideすることはできません。だからI can rideで終わってしまったら文は成立しません。また、like(気に入っている)という心の状態も気に入られる相手がいないといけません。だからI likeで文が終わっても文は成立しないわけです。この様に、その動作や状態が必要とする相手のことを「目的語」と呼びます。これは、その動作や状態が何を目的としているか、ということです。つまり、ride(乗る)という動作は馬を目的として、like(気に入っている)という状態はJapanese foodを目的にしているわけです。だから、目的語は大体「何を」や「何に」で表現できます。つまり「乗る+何に」とか「気に入る+何を」の順番に並んでいます。
結局、人間は他者(物)や他人と関わりながら生きてきて、文化を築いてきたわけです。だから、自動詞は原初的で動物的な動作や状態、他動詞は人間的で文化的な動作や状態を表現しています。
さて、rideは動作、likeが心の状態だと書きましたが、次回は動詞をこの2つに分類してみましょう。

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