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第1課 単語(3)名詞を文の中で使うときには注意が必要!

house
「やり直しの英文法」の第3回目です。houseは「家」の意味の名詞です。この絵のように建物としての「家」を指します。あ、homeという単語があって、これにも「家」の意味があるのですが、こっちは生活の場としての「家」を指します。つまり、家族がいて、みんなで笑ったりケンカをしたりする場所。場合によっては「家庭」とか「我が家」なんて訳した方が良い場合もあります。さて、「単語」としてならhouseのままでも良いのですが、文の中ではhouseのままでは使えません。なぜなら、houseは「1つ、2つと数が数えられる名詞」(=可算名詞)なので、それが1つある場合はa、anを付けなくてはなりません。

これは家です。
This is house.(×
This is a house.(
実際にこんな英語を使うことはほとんどないと思うのですが、例えば目の前にある建物が旅館でも工場でもなくて、人が暮らしているだと言いたいような場合なら考えられます。でも、自分の家を指してThis is a houseなんて言うのは、ちょっと頭のおかしな人ですよね。そんなときはちゃんとこう言います。
これは僕の家です。
This is my house.
ということは、aやanには「1つの」という意味だけではなくて、「誰のものかよく分からない」という意味もあるわけです。上の絵の家は確かに誰の家だか分かりません。じゃあ、例えば2人で「最近、この辺の家でオバケが出るんだよ!」なんて話をしていて、こう言ったとしましょう。
これがその家だよ!
This is the house.
a houseだったら、ただ「所有者の分からない1軒の家」という意味なんだけど、the houseになると、話に一度出てきたので「自分と相手がお互いに分かっている家」という意味になるのです。つまり、theは自分と相手がどれについて話しているのか分かる名詞につけるわけです。これはLesson3のGrammarのPoint3でちゃんと説明があります。ここら辺が「New Treasure English Series」のスゴイところなのですよ!今までのテキストにはこんな説明はついていることなんてなくて、そのテキストを使っている先生に説明は全部おまかせというのが普通でした。
欧米人は昔は狩猟民族だったので、皆で分配するためには狩ってきた獲物の数がとても大切でした。そして、その獲物が誰の所有物なのかもね。それに対して、日本人のような農耕民族は一々米粒の数を数えていても始まらないので、一箇所に集めておいて重さでザックリと量るだけで、数や所有権にはいい加減だった。米なんていまだに国の所有物で、農協が買い上げて市場に供給してますからね(2004年にやっと食糧法が改正されて農家が直接販売できるようにはなったそうですが、そうしているのはごく一部の農家だけです)。これが英語と日本語の数の考え方に良く現れているわけです。
まとめると、houseのような数えられる名詞を文の中で使うときには、無冠詞・単数形のhouseのまま放置してはいけないということです。あ、aan the のことを「冠詞」といいます。冠(かんむり)というのは今風に言うと帽子のことだから、冠詞は「名詞が被る帽子」くらいの意味です。だから、houseのまま放ったらかすのではなくて、文脈によってa houseとかtwo housesとかmy houseとかthe houseにしてやらないといけません。言い方をかえると、houseは単語集の中では house のままで良いのですが、現実の世界に放り込まれると数や所有、相手との共通認識があるかどうかをいつも考えないといけないわけです。数や権利にいい加減で、以心伝心の日本人にとって、この英語の数の考え方はとっても厄介です。

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