Skip to content

飛べない豚君からの質問

質問>
先日はお邪魔しました。  先生の仰せの通り自分が使っている有機化学の英語版の和訳にトライしています(各章の要約部分ですが)。  自分の英語力の低下を痛感するばかりです…。
さて、その1章の要約部分の和訳で気になったのが2、3点出てきました。くだらないことだったらごめんなさい(笑)。
None correctly describes the molecule , its true representation being an average (hybrid) of all its Lewis structures.
このbeingの訳についてです。自分は分詞構文かなーと思って、「どれも正しく分子を表現しているわけではない。なぜなら、その本当の姿はその全てのルイス構造式の平均的なもの(混成したもの)であるからだ。」と訳したのですが、日本語版は「どの構造式も単独では分子を正確には表現することはできず、(そして)真の構造はすべてのルイス構造式を平均化(混成)したものである。」となっています。書いてあることは訳版の方が分かりやすいんですが、英語的にはどうなのかと。
もう一つはmayについてです。
Formal charge separation should be minimized but may be enforced by the octet rule.
後半部分で、mayとenforceが共存しています。訳版ではmayをほぼ無視して訳しているんですが(内容的には合っているが)、著者はこのmayをどういう意図で挿入したのでしょう?正直無くてもいい気がするんですが…。
こんな感じです。専門用語が多くて面倒かもしれませんが、気が向いたら回答してあげてください。もちろん、現役生を優先してください(笑)。
<回答>
飛べない豚くん!回答が遅くなってごめんなさい。不覚にもインフルエンザにやられてしまいました。この時期の学校にはあらゆる種類のインフルエンザ・ウィルスがひしめき合っています。その中で授業をやってる薮下たちはまるで毎日予防接種をやっているいようなものです。だから、インフルエンザに対してはある程度免疫があるのですが、体力が落ちてきて抵抗力がなくなると、一気にやられてしまいます。そして、体力を大幅に消耗するような学校行事がこの時期にたくさんあるのですよ!
ま、それは置いておくとして、ご質問の付帯状況分詞構文ですが、長野君は「関係代名詞の非制限用法」と混同しているように思われます。付帯状況はとってもシンプルなロジックの「同時」と「連続」しか表現しません。つまり、「~しながら」か「~してそして・・・」です。ですから、君の質問文に( )を補足挿入した通りです。一方、長野君の訳語、「なぜなら」は関係代名詞の非制限用法、つまり関係代名詞の直前にコンマ(,)がある場合の訳語です。関係詞は接続詞の意味を含んでいるのでand、but、becauseを補って訳せば上手く日本語になるのでしたね。確か現役高校生時代も君はこの2つを良く混同していたような気がしますよ!!
さて、2つ目の英文ですが、これは君の質問の意図が良く分かりません。「andやbutがあれば、直後に注目して直前に同じ形を探す」でしたよね。だからbutの直後を見てみると「助動詞be過去分詞」のmay be enforced、直前にもshould be minimizedが来ているので、とってもキレイな左右対称形をしているのが分かります。なのに、なぜmayが不要だと君は言っているのでしょうかね?でも、 butを挟んで流れが逆転しますから、butの前が「べきshould」だったのが、butの後ろで「可能のmay」になるのはちょっと不自然です。butよりもandの方がキレイだと思うのですが、文脈がこれだけでは良く分からないので薮下には何ともいえません。あえて訳すとこんな具合でしょうかね。
普通、電荷の分離が起こらないようにすべきなのだけれど、オクテッット則に従って(8個の電子があれば安定するので)強制的にそうする(電荷の分離が起こらないようにする)ことができる。
飛べない長野君!あれ?名前がちょっと違う様な気もしますが、専門分野の原書をこれからもたくさん読んでくださいね。また分からないことがあったら質問してください。あ、これは長野君とは関係ないのですが、学年末試験範囲の見取図をここにアップロードしておきます。これを読んでちゃんと対策を講じておいてくださいね。そして、学年末の成績処理が終わるまではブログはお休みします。

4 Comments

  1. ガルーダ wrote:

    やぶしたせんせー!
    この前、某銀行に行ってきたのですが、そこで[do smart]というキャッチフレーズのようなものがあったのですが、これは文法的にありなのですか?

    火曜日, 3月 4, 2014 at 2:26 PM | Permalink
  2. yabu wrote:

    Be smartとは言いますが、do smartとは普通は言いません。でも、キャッチフレーズは単語遊びですから、何でもありです。

    火曜日, 3月 4, 2014 at 7:33 PM | Permalink
  3. 飛べない豚 wrote:

    こんにちは。
    先日の2つめの質問に少し付け足しって感じですが、
    僕が訳しているのがImportant Conceptsという部分なのでまとめ的な部分なのですが、それなのにmayが使われているのがイマイチ納得できないのです。
    絶対的な事実にmayが使われていることも多く、そうすると例外もあるよっていうニュアンスのmayでもないなーとなってしまいます。また、可能を示すわけでもないなーというものも多いので、そんなときに訳すのが困ってしまいます。
    なので、今回尋ねたいのは、「かもしれない」系か可能を示すmay以外に他の意味で使うようなmayがあるのか、ということです。それとも科学一般で起きる現象は可能のmayで示すもんなんでしょうか?
    またまた答えにくいものだと思いますがお願いします。

    日曜日, 3月 23, 2014 at 5:32 PM | Permalink
  4. yabu wrote:

    授業でも言いましたが、物事を断定的に語るのは天才かバカのどちらかです。僕ら凡人は自分を擁護するために断定的な表現を避け、曖昧にぼかすのが普通です。だから、いくらImportance Conceptsとはいえ、mayで他の可能性を残しておくのが一般的です。

    金曜日, 3月 28, 2014 at 3:42 PM | Permalink

Post a Comment

Your email is never published nor shared. Required fields are marked *
*
*