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マーカ抽出法講義(12)

マーカ抽出法講義の第12回目です。今年も頑張っていきましょい!今日から南山大学の長文をマーカ抽出法を使って解いてみましょう。南山大学はマーカ文と根拠文とが一致するので、とても簡単に解けます。また設問の順番とストーリーの展開が一致していますから、設問1のマーカだけを抽出してからすぐに本文に取りかかってもかまいません。また、南山の設問は空所補充4択の「内容真偽問題」ですから、正解は1つだけです。だから、基本的には設問の英語からだけマーカを抽出します。こんな具合です。
1.According to the passage, on Mothering Sunday in 17th-century England, servants (     ).
(A) honored Rhea, the mother of the gods
(B) make a mothering cake for their masters
(C) would return to their homes and mothers
(D) could invite their mothers to the master’s house
3つの名詞をマーカとして抽出しました。選択肢の英語は放っておいてかまいません。次にすぐに本文に取りかかってもかまいません。だって、設問の順番とストーリーの展開が一致しているので、大体が設問1が第1段落、設問2が第2段落・・・という具合に対応していますからね。設問2のマーカ探しは、設問1のマーカ文の次から始めればよいわけです。場合によっては1つの段落に2つの設問が用意されている場合もありますが、大したことはありません。
さて、マーカとして抽出した3つの名詞の中で、どれが一番大切だと思いますか?Mothering Sundayというのは聞き慣れない言葉ですが、なんとなく「母の日」っぽい気がします。固有名詞ですから、これはマーカとしては理想的です。また「17世紀のイギリス」は数字なので本文から見つけやすくてマーカとしては打ってつけです。でも、一番大切なマーカは最後のservantsです。だって、4つ選択肢の主語になっているんですからね。じゃあ、それだけのことを頭に置いて本文に取りかかりましょう。
¶1First celebrations in honor of mothers were held in ancient Greece, where spring celebrations were held in honor of Rhea, the mother of the gods.  In England during the 17th century, people celebrated “Mothering Sunday” on the fourth Sunday of Lent*, and gave thanks to the spiritual powers that protected them from harm.  In those days many poor people in England worked as servants for rich families, and the servants would live in the houses of their masters, far from their own homes.  On Mothering Sunday, however, they returned home, spent the day with their mothers, and ate a special cake called “mothering cake.”
第1段落の第2文からマーカがヒットし始めます。でも、一番大切なのはservantsだから、それが出てくるまでは淡々と読み進みます。第3文でservantsが登場します。17世紀のイギリスのservantsたちの様子が説明されているマーカ文ですが、これは根拠文ではありません。なぜなら、設問文はMothering Sundayの日にservantsたちはどうするかを尋ねているからです。段落を最後まで読み進むと、やっとOn Mothering Sundayが出てきます。ということは、この最終文が根拠文だと分かります。ここで大切なのは、初出はservants、2度目でthe servants、次にそれが代名詞のtheyに変化しているところです。代名詞化するとマーカだと気付きにくくなります。では根拠文を検証しましょう。
でも、母の日召使いたちは実家に帰って自分たちの母親と一緒に1日を過ごし、mothering cakeと呼ばれてる特別なケーキを食べた。
(A)召使い達は神々の母なるレアを崇拝した。
(B)召使い達は主人のためにmothering cakeを作った。
(C)召使い達は自分の家の母親のところに戻った。
(D)召使い達は自分たちの母親を主人の家に招待することができた。
さて、根拠文と選択肢を見比べると正解は一目瞭然ですよね。ここら辺は南山もTOEICと同じで、選択肢は善意で出来ています。つまり、根拠文に書かれていなかったら間違いです。そして、根拠文が複数にまたがることはありません。だから、根拠文を1つ見つけることができさえすれば1発で正解にたどり着けます。ね!素敵でしょ。
設問の2つ目ですが、マーカになる名詞はJarvis’s motherしかありません。こんなので根拠文が見つかるのか不安ですよね。ところが、設問の順番とストーリーの展開が一致しているから、これがなんとかなってしまうのです。
2.According the passage, Jarvis’s mother (     ).
(A) wanted to show respect for mothers whose sons died in war
(B) passed away at a hospital in Philadelphia when she was 84 years old
(C) whose name was Julia Howe, wrote the words for a famous war song
(D) proposed that an official holiday be established in West Virginia in 1907
本文中にJarvis’s motherを探すと第3段落にヒットします。やっぱりマーカ文がそのまま根拠文になってます。
¶3Anna Jarvis of Philadelphia succeeded in making Mother’s Day an official holiday.  In the late 19th century, Anna Jarvis’s mother had tried to establish “Mother’s Friendship Day” as a way to honor mothers who had lost sons in the Civil War*.  As a girl, Anna Jarvis had helped her mother take care of her garden, which was filled with white carnations. On the second Sunday of May, 1907, two years after her mother had died, Jarvis held a ceremony in her mother’s church in Grafton, West Virginia, to honor her.  She was so moved by the ceremony that she began a campaign to make a formal holiday honoring mothers.  In 1910 West Virginia became the first state to recognize Mother’s Day.
アナ・ジャービスのお母さんは、南北戦争で息子を亡くしたお母さんに敬意を払う1つのやり方としてMother’s Friendship Dayをつくるのに努力した。
(A)アナ・ジャービスのお母さんは、戦争で子供を亡くした母親に敬意を払いたいと思った。
(B)アナ・ジャービスのお母さんは彼女が84歳の時、フィラデルフィアの病院で亡くなった。
(C)アナ・ジャービスのお母さんは、名をジュリア・ホーと言ったのだが、有名な軍歌の歌詞を書いた。
(D)アナ・ジャービスのお母さんは1907年にウェストバージニアで祝日をつくることを提案した。
ね!正しい選択肢は単純な「同じ意味の単語どうしの置き換え」です。これもTOEICと同じです。ちなみに、84歳の時には「ジャービス(お母さんじゃない)は自分がつくった祝日が商業主義に利用されているのに落胆した」、1907年には、「母が死んで2年経って母を偲ぶために母が通っていた教会でお葬式をした」とあり、他の選択肢の内容は全くのデタラメだと分かります。つまり、紛らわしい選択肢は1つもないわけです。

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