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猪瀬直樹氏の挑戦

<問題>
私たちは1964年に発展途上国として初めてのオリンピックを東京で開催しました。今度は、先進国の一員として洗練たれたオリンピックを開催したいと思っています。
<答案>
We held the first Tokyo Olympic Games as a developing country in 1964. I want make sophysticated events as a leading country next time.
<読者への挑戦>
赤い部分の英語が間違っています。さて、どうしてそれが間違っているのか、またどうすれば正しい表現になるのかを考えてみてください。
<添削>
1月2日に東京都知事の猪瀬直樹氏が発信したtwitterの英語が話題を呼んでます。慶応の先生が「国辱」とまで言い切り、イギリスの大学の先生も「小学生レベル」と酷評したそうです。面白そうなので薮下も添削してみることにしました。いつものように、「森田君の挑戦」風にまとめてみました。
猪瀬知事!世間は猪瀬知事の英語を「国辱」だとか「3単語の英語に間違いが3つ」などとボロクソに言ってますが、薮下は猪瀬知事の心意気、猪瀬知事の挑戦を高く評価したいと思います。確かに慶応の先生が言うように、wantは「不定詞と仲の良い動詞」なのでtoが必要だし、sophisticatedの綴りも間違ってはいますが、猪瀬知事は英語を教えることを職業としてはいないので、英語の文法的な正しさよりも、英語で情報を発信することの方が大切だと薮下は考えるからです。
薮下は大分前に翻訳者が集まって作っているメーリングリストに参加していたことがあります。そして、そこで交わされる大学の先生たちの英語のあまりの酷さにほとほとウンザリした覚えがあります。それこそ小学生以下の英語力で堂々とご自分の意見を述べられておられました。それに比べると、猪瀬知事の英語の方が大分ましですよ!それに、英語を仕事の道具として使っている人なら通じれば全く問題はないと薮下は考えます。なぜなら、大切なのは英語の「正誤」ではなく、「理解可能か否か」なわけですからね。でも、英語を生業としている人であればそうは問屋が卸しません。ある時そのメーリングリストに、いやしくも翻訳者ならそんな質問はしないだろ?!という書き込みをした子がいて、その子に「そんなことは自分で調べなさい!」と返したところ、そのサイトが「炎上」してしまい、薮下はそのメーリングリストでそれ以上「添削」してあげるのを止すことにしました。自己承認欲求過多の先生たちやプロの自覚が全く足りない子たちに嫌気がさしたからです。
職業英語は、丸栄やジャスコの注意書きじゃありませんが、誰か英語の分かる人がちょっと「添削」してあげれば済むことなのですよ!なぜ、日本人はそれをしないのでしょうかね?!薮下にはどうしてもそれが分かりません。受験で培った英語力によほど自信があるからなのでしょうかね(受験英語なんて風呂の中の屁みたいなものですよ!!)?それとも、格好が良いので英語にしているだけなのでしょうかね?!
さて、猪瀬知事の英語はそんなに悪くはないですよ!「3単語の英語に間違いが3つ」なのではなく、3つの単語しか間違いがないのですからね。先ず、公的発言で一人称の I を使ってはいけません。次に、make eventsと言う表現はありません。やっぱりhold eventsです。そして、「発展途上国としてがむしゃらにやった昔のとは違って、もっと洗練されたオリンピックを開催したい」と言いたいのでしょうが、「洗練された」をsophisticatedと表現してはいけません。なぜならsophisticatedはどうしても「お洒落で上品な」というイメージになってしまうからです。この場合の「洗練された」は、「今までに積み重ねてきた経験によって磨き抜かれた」の意味ですよね。だったらこうするべきです
This time we want to use the experience we have acquired since then to bring a refined approach to staging the Olympic Game events.
猪瀬知事の英語を色んな人達が非難しているのに、誰もそれを正していないことに薮下はとてもガッカリしています。だって非難するのはそれこそ小学生でもできますからね!
あ、【総合問題演習】の第25回をアップロードしておきました。今回が最終回です。これで500題をこなしたことになります。問題集1冊分の内容を会得したわけですから、自信を持って本番に臨んでくださいね。君たちの健闘を祈ってますよ!

3 Comments

  1. Y.Ishida wrote:

    猪瀬都知事の英語には、正直未熟感というかわからんという感がありますが、反対派もベターな文章をかけていないように思いますし、擁護派のそれならWhat Do you mean?で構わない、某サイトの翻訳では、どういう意味?というのには、違和感を感じるのです。親しい間柄ならともかく、あまり使わないような気がします。私は、ビジネスでは使ったことはありません。ろくに英語ができない身で海外に行かされ、悪戦苦闘した自分を考えると、一概に責められないし、立場を考えると。。です。refinedの部分ですが、betterとかbest(これは言い過ぎかな)ではいけませんでしょうか? やはり、refinedですかね。ぶちかましなら、bestでも?
    leading countryは余計なことだと思います、オリンピックの趣旨からいって。

    木曜日, 3月 7, 2013 at 1:11 PM | Permalink
  2. yabu wrote:

    Y.Ishidaさん!学生時代にちょっと受験英語(英語クイズ)で点数が取れたからと言って、英語ができるわけではありません。それよりも、海外に赴任され、生活や仕事で英語を使ってこられたイシダさんの方がずっと英語ができるはずです。受験英語は、所詮は閉じた世界の中でしか成り立たないクイズに過ぎません。大手企業の翻訳窓口にいるのがそういう子たちばかりで、今までどれだけ苦労をしたか分かりません。
    あ、話がそれてしまいました。イシダさんのおっしゃるとおりで、betterやbestでも全く問題ありません。refinedはちょっと気取った表現なので、人によってはsnobbish(鼻持ちならない)と感じるかも知れません。その意味で、イシダさんのbetterやbestの方が良いと思われます。

    木曜日, 3月 7, 2013 at 1:40 PM | Permalink
  3. Y.Ishida wrote:

    ありがとうございます。
    技術営業でしたので宣伝なら、bestはどうかなあとおもったしだいです。
    失礼がない文章を書くというのは、日本語でも難しいですし、英語ではなおさらですね。
    私としては、What do you mean?は使いにくいです。

    木曜日, 3月 7, 2013 at 6:49 PM | Permalink

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