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森田君の挑戦(8)

<問題>
2001年度・京都大学

子供は好奇心のかたまりだ。それが、多くの動物の場合、成熟すると幼いときほどには好奇心を示さなくなるらしい。ところが、人間は年をとっても、様々なことに対する興味を持ち続けることができる。してみると、人間はいつまでも子供でいられるという特権を享受する幸福な種族であるのかもしれない。

<答案>

Children are curious about everything.  But in the case of most animals, when they are old, it seems that they are not so curious as they were as a child.  But mankind can continue to be curious about everything until we are old.  Mankind may be happy because we have the privilege that we can keep mind of childhood forever.
<読者への挑戦>
赤い部分の英語が間違っています。さて、どうしてそれが間違っているのか、またどうすれば正しい表現になるのかを考えてみてください。
<添削>
森田君!今回は正しい比較の文が書けてますね!「森田君の挑戦(5)」の時にできなかったことが、今回の挑戦では ちゃんとできてます。成長が実感できるのはとっても喜ばしいことですね。さて、今日は「人間」の表現、「いつまでも子供でいられるという特権」、そして「いつまでも子供でいられる」の3つを勉強しましょう。
①mankind
「人間」に当たる英語は色々あって、森田君が使っているmankindにも「人間」の意味はあるのですが、mankindは人間全体を指しているので「人類」の訳語やピッタリきます。「人類」は1つ、2つと数えませんから、無冠詞単数形で使います。一方、動物に対して「人間」と言う場合にはhuman beingやhumanを使います。場合によってはpeopleでもかまいません。ここでは動物と人間を比べているのですから、mankindをhuman beingにしてやります。
②keep mind of childhood
きっと森田君は「子供の頃の気持ちを持つ」としたかったのでしょうね。それならhave a youthful mind(若々しい気持ちを持つ)になるのですが、文脈から考えるとちょっと違います。ここでは文字通り「好奇心まるだしの子供のままでいる」わけですから、keep being childrenとかremain like childrenとしてやります。
③privilege that
これは、なかなか巧妙な引っかけ問題ですね。日本語が「いつまでも子供でいられるという特権」ですから、どうしても「同格」を意識します。でも、privilegeの後ろには同格のthatは来ませんよ!これについては、「森田君の挑戦(3)」のここでも勉強したように、安易に同格のthatを使ってはいけません!「少量のアルコールなら身体に良いという証拠」が誤りで、「少量のアルコールなら身体に良いことを裏付ける証拠」だったように、「いつまでも子供でいられるという特権」は正しくは「いつまでも子供でいることができる特権」です。だから、the privilege to be able to keep being childrenとしてやります。そして、やっぱりこれも「森田君の挑戦(3)」でも言ったのですが、thatがダメでもofなら上手く行きますから、the privilege of keeping being childrenとしてもOKです。あ、赤本は「~という特権を享受する」はenjoy the privilege of~が定訳だと言ってますが、翻訳には「定訳」があるけれども、英作に「定訳」なんてものはありません!自分が勉強した表現を使って、中学生でも分かるような簡単な英語で書く練習が英作ですからね。have the privilege to be able toでもhave the privilege of~でも全然OKです。

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