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AKB47君からの質問

<質問>
これは2009年度の京都大学の下線部訳です。
 And as each of our predecessors has followed their own particular narrative, so the accumulation of events has in turn acted as an ongoing frame of reference for evaluating whatever comes along next.
「そして、我々の祖先の1人1人がそれぞれに特有の物語をたどっていくとき、そのさまざまな出来事の積み重ねが今度は、何であれ次に起こるモノの価値を判定するための、変化し続ける評価の枠組みとして機能してきたのだ」
赤本はこのasを「とき」と訳しているのですが、「人生の物語をたどっていくとき、出来事の積み重ねが判断の枠組みとして機能してきた」って何かおかしくないですか?一体このasはどんな意味・用法なのでしょうか。その後ろにあるsoも気になります。スパッと説明していただければ幸いです。それから、前に「AKB46」になっていたのは僕の打ち間違いでした。失礼しました。
<回答>
AKB47君、ただのタイプミスだとは思いませんでしたよ!さて、ご質問のasですが、これは「時のas」ですから「物語をたどってゆくとき」と訳しても間違いではありません。でも「時のas」には他にも「~しながら」や「~するにつれて」があって、この場合は「するにつれて」が一番ピッタリくると思います。だって、「人生経験を積むにつれて、判断の視点に磨きがかかる」と言いたいわけですからね。だからAKB47君の違和感は当然なわけです。薮下なら、この英文を次の様に訳します。
「そして、僕らの祖先1人1人が、自分にしかない人生という物語を読み進むにつれて、自分の人生の中のさまざまな出来事が積み重なっていって、今度はそれが次に起こるあらゆる出来事を判断するための、常に精度の上がる物差しとして機能するようになるのです」
soはasと一緒になって「As 文A, so文B」という型(構文)を作っています。そして、これには「Aと同様にB」と「AにつれてますますB」の2つの可能性があることを覚えておくと良いでしょう。こんな具合です。
サビが鉄をむしばむのと同じように、心労は心をむしばみます。
As rust eats into iron, so care eats into the heart.
あたりが暗くなるにつれて、だんだん風が強くなってきた。
As it became darker, so the wind blew harder.
あ、上のsoは「その様に」、下のsoは「その結果」の意味で使っています。

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