Skip to content

飛べない豚君からの質問

<質問>
質問があります。お願いします。yetの逆接を訳するときについてです。
Thus, most of the paper remains unread , yet you still have to buy all of it.  
英文和訳道場第8回の先生の訳は「だから、新聞のほとんどは読まれることはないのだが、それでも新聞を一冊全部購入しなくてはならないのだ。」になっています。一方、妾の拙い和訳は「ゆえに、あなたは新聞のすべてを買わなければならないが、その大部分はよまれないままだ。」という風になっています。「~だが」がかかる部分が違っているのです。これはアウトですか??
<回答>
飛べない豚君!和訳道場の第8回まで進んだみたいですね。ちゃんと続いているところは、なかなか感心です。さて、ご質問のyetですが、これは従属接続詞ではなくて等位接続詞です。つまり、thoughではなくてbutと同じ使い方です。 「しかし」の意味を表す接続詞には2種類あって、それが等位接続詞か、従属接続詞かをちゃんと分かってないといけません。
彼は細心の注意を払ったが、それでも間違いを犯した。
He took great care, yet he made a mistake.
He took great care, but he made a mistake.
文は左から右へ文が流れるので、等位接続詞を中心に2つの文を入れ替えることはできません。つまり、「朝起きて、そして学校へ行った」を「学校へ行って、そして朝起きた」にすることはできないわけです。
彼は細心の注意を払ったが、それでも間違いを犯した。
Though he took great care, he made a mistake.
He made a mistake though he took great care.
一方、従属接続詞の方は「接続詞+文」がセットになっているので、2つの文を入れ替えても文意は変わりませんでした。
ご質問のyetはbutと同じ等位接続詞ですから、「学校へ行って、そして朝起きた」にはなりません。つまり、飛べない豚君がやってる様に、「新聞を1冊全部買わないといけないが、新聞のほとんどを読むことはない」としてはいけないわけです。ですから、飛べない豚君の和訳はアウトです!
多分、飛べない豚君は自分の和訳の正当性を、「彼は若いのだがお金持ちだ」=「彼はお金持ちなのだが若い」の等式が成立することに求めたんじゃないかと思われます。つまり、逆接関係にある2文は左右を入れ替えても矛盾が生じません(主張とその裏付けが逆転しますがね)。順接関係でも連続じゃなく同時に起こった2文は左右を入れ替えられます。例えば「おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行った」の左右を入れ替えて「おばあさんは川へ洗濯に、おじいさんは山へ芝刈りに行った」としても論理的には正しいわけです。でも、これは飛べない豚君が勝手に自分で組み立てた文脈なのですよ!著者の書いた文脈はちゃんと尊重しなくてはなりません!桃太郎のお話は、先ずおじいさんが山に芝を刈りに行くところから始まらないといけないわけです。

One Comment

  1. 飛べない豚 wrote:

    先日はお邪魔しました。
    先生の仰せの通り自分が使っている有機化学の英語版の和訳にトライしています(各章のようやく部分ですが)。
    自分の英語力の低下を痛感するばかりです…。
    さて、その1章の要約部分の和訳で気になったのが2、3点出てきました。くだらないことだったらごめんなさい(笑)。
    None correctly describes the molecule , its true representation being an average (hybrid) of all its Lewis structures.
    このbeingの訳についてです。自分は分子構文かなーと思って、「どれも正しく分子を表現しているわけではない。なぜなら、その本当の姿はその全てのルイス構造式の平均的なもの(混成したもの)であるからだ。」と訳したのですが、日本語版は「どの構造式も単独では分子を正確には表現することはできず、真の構造はすべてのルイス構造式を平均化(混成)したものである。」となっています。書いてあることは訳版の方が分かりやすいんですが、英語的にはどうなのかと。
    もう一つはmayについてです。
    Formal charge separation should be minimized but may be enforced by the octet rule.
    後半部分で、mayとenforceが共存しています。訳版ではmayをほぼ無視して訳しているんですが(内容的には合っているが)、著者はこのmayをどういう意図で挿入したのでしょう?正直無くてもいい気がするんですが…。
    こんな感じです。専門用語が多くて面倒かもしれませんが、気が向いたら回答してあげてください。もちろん、現役生を優先してください(笑)。

    土曜日, 2月 22, 2014 at 8:27 PM | Permalink

Post a Comment

Your email is never published nor shared. Required fields are marked *
*
*