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森田君からの質問

<質問>
『大矢・英作文の実況中継』のLesson13で、「私たちは電車がなぜ遅れたのか説明されなかった」の正解が、We were not explained to why the train was delayed.となっているのですが、これって変じゃないですか?だって、述語動詞の目的語が主語になるのが受け身なのに、これは前置詞の目的語が主語になってます。こんなことってあるのですか?
<回答>
森田君!君はなかなか鋭いですね!論理的な思考ができる君を、薮下はとても頼もしく思います。君の言うとおり、こんな受け身はありません。さて、ご質問のexplainの語法については、『悪魔の語法』のここで説明しましたね。忘れた子は参照してみてください。先ず、森田君の主張を分かりやすく説明しましょう。
■僕はシンディにそれはルール違反だよと説明してあげた。
I explained to Cindy that it was against the rule.
It was explained to Cindy that it was against the rule.(
→Cindy was explained to that it was against the rule.(×
explainは「説明する+to誰に+何を」の並び方をする「4型クズレ」の他動詞です。もし「何を」が長いパッケージではなく、名詞1語なら、前に出てきます。これ、ETの法則でしたね!
■僕はシンディにチェスのルールを説明してあげた。
I explained the rules of chess to Cindy.
The rules of chess were explained to Cindy.(
→Cindy was explained to the rules of chess.(×
どちらにしても、受け身にすると主語になるのは目的語(何を)のthat it was against the rulethe rules of chessです。だから、決してto Cindyが主語にはなりません。仮にtell人to doのように第5文型を取る動詞ならbe told to doの受け身が成立します。こんな具合です。
■僕は父に一生懸命勉強するように言われた。
Father told me to study hard.
I was told to study hard by my father.
あ、ついでに言っておくと、say to人that文の受け身にも注意してくださいね。これもexplainと同じ「4型クズレ」です。だから、受け身は絶対にI was said to~(僕は~と言われている)にはなりませんよ!
■彼女は僕に愛していると言った。
She said to me that she loved me.
→I was said to that she loved me.(×
さて、薮下は猛烈に反省しています。薮下が君たちに紹介した『大矢・英作文の実況中継』はかなりひどい参考書のようです。大矢氏の英作文に対する戦略は悪くないと思うのですが、文法・語法上の誤りがちょっと多すぎますね。卒業生達に好評だったというだけで、中身をしっかり確認せずに勧めてしまった薮下をどうか許してください。試験期間中に時間ができたら、この参考書に目を通すことにします。そして、間違いがあれば薮下が責任を持って指摘しましょう。
薮下がちょっと気になったのは、大矢氏の次の記述です。
「これが一番単純でよいのだが、日本語にあわせて無理矢理受け身にすると、一番上、または真ん中のような二通りの受け身ができあがるということ」『大矢・英作文の実況中継』別冊解答P.6
彼の言う「一番上」の英文が森田君が指摘した「変な英語」です。だいたい、日本語にあわせて無理矢理受け身にするなんてことはできません。大矢氏は言葉を算数かなにかと間違えている様子です。文法的には(計算上は)正しいのだけれども、そんなことは絶対に言わないよ!という表現が言葉(英語)にはたくさんあります。言葉は算数のようにはキチンと割り切れないものです。だから、薮下は大矢氏の言葉に対する姿勢がブリブリ残念でなりません。

3 Comments

  1. 委員長 wrote:

    すいません、テキストの答えやチェックテストの答えを載せてほしいのですが。

    日曜日, 6月 24, 2012 at 12:25 PM | Permalink
  2. yabu wrote:

    了解です。明日にはやっておきます。

    日曜日, 6月 24, 2012 at 12:29 PM | Permalink
  3. 委員長 wrote:

    あと、講義ノート138をひらくことができないです。
    あ、パソコンで、です。

    日曜日, 6月 24, 2012 at 12:54 PM | Permalink

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