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【英語の読み方 22】「文頭の-ing」

■車を持っていると、行動範囲が広がります。
Having a car gives you a wide range of activities.
■車を持っていたので、僕の行動範囲は広がった。
Having a car, I had a wide range of activities.
同じHaving a carでも、上は「動名詞」で「車を所有すること」、下は「分詞構文」で「車も持っていたので(理由)」の意味を表現しています。当然、Having a carまで読んだだけでは、それが「動名詞」なのか「分詞構文」なのか分かりません。上の方は、Having a carの直後が動詞だから、Having a carが主語になっているので「動名詞」、下の方は、Having a carの直後がコンマ(,)だから、そこが文頭副詞の区切り目なので「分詞構文」だと分かるわけです。じゃあ、次のはどうでしょうか。

 

■大きな石を転がすには、最初大きな力が要る。
Rolling big stones needs big power at first.
■転がる石に苔むさず(石の上にも三年)。
Rolling stones gather no moss.
同じRolling stonesでも、上は「動名詞」で「石を転がすこと」、下は「現在分詞」で「転がっている石」の意味を表現しています。rollには自分で勝手に「転がる」と、他者を「転がす」の両方の意味があります。あ、分で勝手にやる動作を「動詞」、者に働きかける動作を「動詞」と呼んでましたね。上が他動詞で「転がす+何を」、下が自動詞で「勝手に転がる」です。Rolling stonesの直後にコンマ(,)がないので、分詞構文の可能性はありません。すると、文頭の-ingは次のように判別すれば良いことになります。
・文頭のingの後ろ側にコンマ(,)があれば分詞構文で「~するとき」か「~なので」
・文頭のingの後ろが動詞なら「動名詞」で「~すること」か、「現在分詞」で「~している」
分詞構文は「~するとき(時)」や「~なので(理由)」の副詞、動名詞は「~すること」だから名詞、現在分詞は「~している」という動きのある名詞の飾りだから形容詞になっています。ということは、thatやtoと同じで、-ingもやっぱり「副詞」「名詞」「形容詞」になるわけですね。

 

そう言えば、スウェーデンのカジュアル衣料品チェーン「H&M」が21日11時にオープンするというので、2000人以上の若者が松坂屋の前に行列を作ってましたね。薮下が不思議に思ったのは、この「H&M」のことをメディアは「ファスト・ファッション・ブランド(fast fashion brand)」と呼んでいることでした。安価ですぐに出来上がる食べ物はfast foodでも、安いのですぐに買える洋服がfast fashionのはずはありませんよね。どうせfast foodをもじって作った和製英語だろうと思っていたところ、これがちゃんとした英語だということが分かりました。「安くてすぐに買える」ではなくて「安くて、流行をいち早く取り入れた」ファッションのことだそうです。言葉もどんどん新しくなってゆくのですね。

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