【講義ノート102】「the+比較級」を使った3つの表現
■僕らは2匹の子犬のうちで、小さい方を選んだ。
We chose the smaller of the two puppies.
「the+比較級」を使った表現を3つ勉強しましょう。先ず、「2つのうちで小さい方」の表現は、2つを比較しているので比較級の smaller が、2つのうちで小さい方は1つに特定されるので最上級の前に置く「唯一絶対のthe」が付いているわけです。
ついでに「同じ人やモノの性質を比べた原級表現」を復習しておきましょう。これは【講義ノート98】でやった「原級を使った慣用表現」です。
▼彼は僕よりも博識だ。(2人を比較)
He is wiser than I am.
▼彼は頭がよいというよりもむしろ博学だ。(同一人物の性質の比較)
He is more wise than clever.
あ、「同じ人やモノの性質を比べた最上級表現」というのがあって、色んなモノの中から1つを特定する時に付ける「唯一・絶対のthe」がつきません。こんな具合です。
▼この池はここが一番深い。
This pond is the deepest at this point.
この池とほかの池とを比べているわけではないので、「全体の中から1つを特定するthe=唯一・絶対のthe」は付かないわけですね。一度ここでまとめます。
・「2つのうちで一方が~」=the+比較級
・「1つのものの性質がBというよりむしろA」=more A than BでA、Bは原級
・「1つのものの中でこれが最高」=theのない最上級
■彼は正直なので、僕らはその分いっそう彼のことを尊敬している。
We respect him (all) the more for his honesty.
=We respect him (all) the more because he is honest.
このtheは「飾り予告のthe」といって、前にこんな英語で出てきました。
▼彼女は親切にも僕に本を貸してくれた。
She had the kindness to lend me a book.
She had the kindnessは「彼女はそのくらいの思いやりがあった」です。そして「そのくらいの」に当たるのがtheです。どのくらいの思いやりなのかがkindnessの直後のto lend me a bookという飾りで説明されています。だから、このtheはkindnessの後ろに飾りがあることを予告しているわけですね。例文のthe moreのtheも同じです。
・We respect him very much.・・・・僕らはとても(たくさん)彼のことを尊敬している。
・We respect him the more.・・・・僕らはそのくらいもっと(たくさん)彼のことを尊敬している。
・We respect him the more for his honesty.・・・彼は正直なので、その分もっと(たくさん)彼のことを尊敬している。
forは「理由のfor」で前置詞ですから、直後には名詞honestyが来てます。接続詞becauseを使っても理由を表現できます。all the moreのallは「いっそう」とか「ますます」の意味の強調ですからなくてもかまいません。
■勉強すればするほど、ますます理解が深まります。
The more I study, the more I know.
実はこのtheも「飾り予告のthe」で、the more I studyで「そのくらいたくさん勉強する、「the more I know」で「そのくらい理解が深まる」。どのくらい勉強するのか、どのくらい理解が深まるのかの説明が飾りとして後ろに続いているわけです。ま、この表現は「The+比較級S+V、the+比較級S+V」で「SがVすればするほどますますSがVする」と覚えてしまう方が簡単ですね。
まとめておくと「the+比較級」を使って、
「①2つのうちで一方が~」
「②~なので、その分ますます・・・」
「③~すればするほど、ますます・・・」
の3つを表現することができるわけです。まとめて覚えておいてくださいね。
【第23 比較(3)】例文197、199、200
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This was written by
yabu. Posted on
金曜日, 2月 3, 2012, at 2:37 PM. Filed under
「ヤバイ英文法」. Bookmark the
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