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【講義ノート99】「原級を使った慣用表現」②

■彼女は相変わらず元気がよさそうだ。
She looks as cheerful as ever.
この例文の省略を浮き立たせるとこうなります。
=She looks as cheerful as she has ever been cheerful.
つまり「彼女が今までずっと元気が良かったのと比べると、それと同じくらい元気がよさそうに見える」が原義で、そこから「相変わらず」の意味がでてきたわけです。
 ■彼はこれまでのどんな偉大な俳優とも肩を並べる俳優だ。
He is as great an actor as ever lived.
さて、a great actor と「同じくらい」の意味の as をひっつけるとき、as a great actor にはなりません。なぜなら、「同じくらい偉大だ」なのですから、asgreat が一緒になってないといけません。だから as great an actor のようなへんてこりんな語順になってます。この例文も省略を浮き立たせるとこうなります。
=He is as great an actor as any actor that ever lived.
つまり、「今までにいたどんな俳優と比べても、彼は同じくらい偉大な俳優だ」が原義で、そこから「何にも劣らない」の意味が出てきたわけです。あ、肯定文中の any ですから「誰でも」「どんな人でも」です。だから「どんな俳優と比べても」の意味になってます。
■彼は僕が知っているどんな人にも劣らないくらい正直だ。
He is as honest as any man [that] I know.
この例文は、前の例文で省略されている部分が現れているだけです。あ、関係代名詞の that は省略されたままですね。さて、どんな熟語や構文も基本が大切であることが分かります。つまり、最初の as は「同じくらい」の副詞、2つ目の as は「~と比べると」の接続詞だと言うことさえ分かっていれば、「相変わらず」や「何にも劣らない」の意味が簡単に理解できると言うことです。
【第22章 比較(2)】例文195

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