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【講義ノート65】「動名詞って何?」その1

■私がそこへ行くこと
for me to go there(不定詞)
my going there(動名詞)
that I go there(従属接続詞)
「ことシリーズ」の2つ目が「動名詞」でしたね。3つの「ことシリーズ」は日本語にするとまったく同じ和訳が付きます。でも、意味・用法まで同じならば、3つ存在する必要はありません。つまり、どこか違いがあるから「ことシリーズ」は3つあるわけです。
■百聞は一見にしかず。
To see is to believe.
=Seeing is believing.
「主語」に成る場合、不定詞も動名詞も同じ様に使えます。たまたま補語も同じように使ってますが、これは偶然です。
■海のそばで暮らすのは楽しい。
It is enjoyable to live by the sea.
=It is enjoyable living by the sea.
形式主語Itの真主語も結局は「主語」なのだから、真主語の不定詞も動名詞も同じように使えます。
■芝の上に横になるのは気持ちよいと分かった。
I found it comfortable to lie on the grass.
=I found it comfortable lying on the grass.
形式目的語のitとcomfortableの間にはOC関係があるので、To lie on the grass is comfortable、Lying on the grass is comfortableと言い換えられます。だったら、これも「主語」なのだから、不定詞も動名詞も同じように使えるわけです。
じゃあ、不定詞と動名詞とでは何が違うのかというと、不定詞は「まだやってないこと、これからやること」、動名詞は「もうやってしまってること、何度も繰り返しやっていること」です。
■僕は泳ぎたい。(まだやっていないこと)
I want to swim
■僕は泳ぐのを楽しんでいる。(①もうすでにやってしまっていること
I am enjoying swimming.
■僕の趣味は水泳です。(②一般的総称、習慣的行為
My hobby is swimming.
■僕は水泳が得意です。(③前置詞の目的語
I am good at swimming.
まだ泳いでなくて、今から泳ぎたい場合は不定詞です。なぜなら、不定詞は「まだやってないこと、これからやること」を表現するからです。一方、「楽しむ」為にはすでに泳ぎ始めていなくてはいけません。つまり、「すでにやってしまっていること」を楽しむわけですね。だからenjoyは動名詞と仲が良い。また、趣味の「水泳」というのは、「皆が繰り返しやっている行為」を「一般的に総称」して言ってます。この様な一般的総称や習慣的行為は動名詞で表現します。
さて、この例文の不定詞や動名詞は4つとも目的語になっているのが分かります。つまり、他動詞「want」や「enjoy」の目的語(何を)になったり、前置詞atの目的語になっているわけですね。だから、不定詞と動名詞とで違いが出てくるのは、「目的語」に成る場合だと分かります。「主語」では違いは起こらず、「目的語」になったときに違いが出てくるわけです。
【第17章 動名詞(1)】

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