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【講義ノート58】「使役動詞の考え方」その1

 ミニラ(Minira)が壁に色を塗ってます。左の指はゴジラ父さんの指で、ミニラに「壁を塗れ!」と命令しているところです。視点①はミニラに、視点②は壁(the wall)に向けられています。さて、使役動詞とは「人に何かをさせる」表現です。言い換えると、人を使って何かの役に立たせる行為だから「使役」と呼びます。使役動詞は色んな点で知覚動詞と使い方が共通しています。では、先ず視点が①のMiniraにある場合を考えてみましょう。
■ゴジラはミニラに壁を塗らせた。
Godzilla made Minira [to] paint the wall.
Godzilla let Minira [to] paint the wall.
Godzilla had Minira [to] paint the wall.
Godzilla got Minira to paint the wall.
使役動詞は4つあります。知覚動詞との最初の共通点は「原形不定詞」を取ることです。でも、よく見るとmake、let、haveの3つと、getとの使い方が違うのがわかります。つまりmake、let、haveは知覚動詞と同じで、原形不定詞が来てますね。でも、getは不定詞のままです。どうしてかというと、getにはとてもたくさんの意味があって、Godzilla got Miniraまででは色んな意味に受け取られてしまうからです。
▼ゴジラはミニラをやっつけた。
Godzilla got Minira!
▼ゴジラはミニラにチケットを手に入れてやった。
Godzilla got Minira the ticket.
▼ゴジラはミニラに壁を塗らせた。
Godzilla got Minira to paint the wall.
ほらね!途中まで全部Godzilla got Miniraでしょ!これじゃあ分かりにくくって仕方ありません。そこで、toをそのまま残すことでGodzilla got Minira to と来たら使役「させる」の目印(合図)にしたわけです。これが知覚動詞と違うところですね。あ、もう1つ違うところがあります。知覚動詞で視点が人にあるときは、「人が何かする(原形不定詞)」のを見ると、「人が何かしている(現在分詞)」のを見るの2つがありました。でも、使役動詞は「人が何かする(原形不定詞)」ようにさせるだけで、「人が何かしている(現在分詞)」ようにさせるはありません。 だって、「ゴジラはミニラに壁を塗っているようにさせた」って文は、そもそも文としておかしいよね!
あ、そう言えばロイヤル英文法にはこんな例文が載ってますよ!391ページです。ゴジラとミニラで書くとこんな具合です。
▼ゴジラはミニラにすぐに壁を塗らせるだろう。
Godzilla will soon have Minira painting the wall.
これはちょっと古い言い回して、今は使いませんから安心してくださいね。でも、一体この文法書は誰を対象にして書かれているのでしょうね?英語の研究者ですか?それとも英語を勉強している学生ですか?こんな風だから、世の中は英語嫌いでいっぱいになるのでしょうね。ロイヤル英文法でさえこの体たらくです。あとは推して知るべしですね。
本当にいい加減にしろって!あ、ちょっと本気になってしまいました。ごめんなさい。
それでは類題を解いてみましょう。
A: I don’t understand that sentence.
B: Let’s get Tom (      ) that sentence again.【④】
①explain・・・・・・・・②explained 
③explaining・・・・・④to explain
■トムにもう一度その文を説明させよう。
【第14章 不定詞(2)】

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