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悪魔の語法(動詞編41)「4型じゃなさそうで4型をとるowe」

■僕の成功は君のお陰だよ。
I owe you my success.(4型)
→I owe my success to you.(3型)
「お陰である+誰に+何を」って何か変だよね。「お陰である」の意味からは、oweは第4文型(以下4型)をとらないような気がします。でも、実はこのoweはoughtと同じ語源で「返す義務がある」が原義(あ、人がしなければならないことが、恩を返すことと借りた金を返すことっだっていうのがブリブリ面白いよね。これでゆくと、今は人非人ばかりだということになってしまう)。だから、上の例文は「返す義務がある+あなたに+成功の恩を」の意味なのですよ! つまり、oweは「(お金や恩を)返す義務がある+誰に+何を」と覚えておくと使いやすいわけです。ほら!ちゃんと4型になってるでしょ!
■僕は父親にまだいくらかお金を借りている。
I still owe my father some money.(4型)
→I still owe some money to my father.(3型)
これは「借りている+誰に+何を」でもかまわないのですが、「返す義務がある+誰に+何を」で統一してしまいましょう。
× 「お陰である+誰に+何を」
「(お金や恩を)返す義務がある+誰に+何を」
この様に、辞書に載っている意味だけを考えると、4型じゃなさそうに見えるのですが、発想を変えるとちゃんと4型をとる他動詞があります。いくつかここで取り上げておきます。
■このテレビは4万円した。
This TV set cost me 40,000 yen.(4型)
3型には書き換え不可
■仕事のせいで彼は身体をこわした。
His job cost him his health.(4型)
3型には書き換え不可
×「かかる+誰に+何を」
「(お金・労力・健康・命を)奪う+誰から+何を」
■この仕事をやるのに3時間かかった。
This work took me three hours.
3型には書き換え不可
×「かかる+誰に+何を」
「(時間を)奪う+誰から+何を」
あ、ここで注意して欲しいのは、costやtakeは「誰に」を省略することができます。だから一見すると第3文型をとるように見えます。でも、あくまでも略式の第3文型で、4型を3型に書き換えられるわけではないのです。こんな感じです。
このテレビは4万円した。
This TV set cost 40,000 yen.
仕事のせいで彼は身体をこわした。
His job cost his health.
■コンピュータはたくさんの労力を省いてくれる。
Computers will save us a lot of trouble
→3型には書き換え不可
「省く+誰から+何を」
■この薬は君にとても良く効くよ。
This medicine will do you a great deal of good.(4型)
This medicine will do a great deal of good for you. (3型)
×「効く+誰に+何を」
「(利益や害悪を)与える+誰に+何を」
最後のdoは熟語になっている表現ばかりですから、聞いたことがあるはずです。こんなやつです。
▼タバコは百害あって一利なしです。
Smoking does you more harm than good.
それでは、類題に挑戦しましょう。
(    )ambition he owed both his greatness and his ruin.【③】福岡大
①On・・・・・・・②About
③To・・・・・・・④For
■彼の偉大さも破滅も、帰する所は彼の野心だった。(一部逆転型の倒置に注意すること。元はHe owed both his greatness and his ruin to ambition.)

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