Skip to content

【講義ノート16】「進行形」なのに「~している」じゃない表現①

【非難・困惑のing】
■彼がまた騒がしくて困ったものだ。(一時的な状態の反復)
He is being very noisy again.
進行形の形をしているのだけれど、「~している」の訳語が付かない場合があります。先ず「非難・困惑の ing」を勉強しましょう。be 動詞は状態動詞ですから、普通は進行形にはなりません。でも、今だけ一時的にその状態が続いている場合には進行形にすることができました。前に状態動詞 live でこんなのをやりましたね。
今、仕事で一時的に北京に住んでいる。(一時的な状態の継続)
I am living in Beijing on business.
これと同じで、普通は He is very noisy. を進行形にはしないのですが、騒がしい状態がいつもではないけれど一時的に続いていて、それが繰り返される様な場合にも進行形にします。again に「またか!」という非難の意味が込められているのが分かりますか?
■あいつはいつも現実離れしたような夢ばかり追っかけて困ったものだ。(非難・困惑)
He is always dreaming of something fantastic.
dream は動作動詞だから、進行形にできます。だから次のは普通の進行形の英文です。
彼は何か怖い夢を見ています。
He is dreaming of something horrible.
この普通の進行形の文が「いつも」の意味の alwaysall the time と一緒になると「非難」や「困惑」を表すようになるわけです。
■子どもたちを私の部屋で遊ばせておくわけにはいかない。(非難・困惑)
I won’t have the children playing in my room.
使役動詞 have は「させる+人に+どの様なことを(原形)」で使います。つまり「どの様なことを」の所には普通原形しか来ません。こんな具合です。
僕は彼にそこへ行かせた。
I had him go there.
ところが、cannot や won’t と一緒に使役動詞 have を使うと「どの様なことを」が現在分詞になり、「人に~させておくわけにはいかない」の意味を表現します。この「させておく」の件(くだり)が「非難・困惑」を表しているわけですね。be+-ing の「進行形」ではないのですが、「非難・困惑の-ing」として一緒に覚えておくと理解が深まります。
さて、「非難・困惑の-ing」ということで3つの例を挙げました。どれも「~している」の訳語がついていませんが、実は3つとも「彼は今騒いでいる」「彼は夢を追っかけている」「子供たちが僕の部屋で遊んでいる」という進行形の意味が裏にあるわけです。それが「困ったもんだ」と一緒になることで「~している」がかくれてしまっただけなんですね。
【第4章 動詞と時制(1)】

Post a Comment

Your email is never published nor shared. Required fields are marked *
*
*