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【講義ノート112】「thatがよく使われる場合」その2

②先行詞が全部か皆無の場合
■君は一生懸命勉強しさえすればよい。
All that you have to do is to study hard.
■今日の合コンであたしの興味を引く男は1人もいなかった。
There was no man that interested me at the mixer.
■君のために何かできることはありますか?
Is there anything that I can do for you?
「人はwho」や「モノはwhich」は、色んな人やモノの中から1つを選び出して先行詞にして、それについてここから説明を始めるぞと宣言しています。一方、前回やった「先行詞に唯一絶対のtheが付いている場合」は、世の中に1つしかないのですから選び出す必要がありません。そして、今日やる「先行詞が全部か皆無の場合」も先行詞になるのが対象の全部であるなら選ぶ必要はないし、皆無であれば選べませんよね。つまり、先行詞に選択の余地がない場合は、関係代名詞はthatになるわけです。「君のために何かできることはあるか?」の文も相手に選択をゆだねているという意味で、選んではいません。だからsomethingもanythingもthatなわけです。allもeveryも「全部」、noもlittleも「皆無」の仲間だと考えて良いでしょう。だって「ほとんどない」も「まったくない」も選びようがないですからね。そして、この「全部か皆無のthat」は省略されるのが普通です。
それでは類題を解いてみましょう。
【類題】
The Government of Japan has promised to do all (     ) lies in its power to alleviate the hardships of those made homeless by the tsunami.【②】
①of・・・・・・・・・・②that
③what・・・・・・・④where
■日本政府は今回の津波で家を失った人たちの窮状を緩和するために、政府にできることは全てやることを約束した。
【今日のニュース】
4月から中学の体育の授業で「ダンス」が必修化したそうです。すると、御用学者の先生達が、「ダンス」の効能をあちこちでしゃべり始めます。曰く、幼児期にエアロビクスを経験した子は将来肥満になりにくく、脳の基本機能が高い。曰く、「ダンス療法」や「音楽療法」があるように、ダンスは思春期の子供たちの不安定な精神を癒す効果が大きい。ま、お説はごもっともなのですが、薮下みたいに「武道」は嫌いで「ダンス」は苦手なんて子には、逆に相当なストレスになると思うのですがね。あ、今では中1と中2で「武道」か「ダンス」のどっちかを皆がやってるそうです。もう本当に考えられないですよね!
音楽は聴くだけで十分です。別にそれにあわせて踊る必要なんかありませんよ!前に翻訳した何かにあったのですが、音楽を聴くとセロトニンというLSD(麻薬)とほぼ同じ成分のホルモンが脳内に分泌して、とても気持ちが良くなるそうです。だから、音楽を聴くと鬱々とした気分もスッキリするんですね。もちろん、音楽にあわせて身体を動かすのが得意な子なら、もっと気持ちが良くなるのでしょうが、薮下みないな運動音痴はかえって落ち込んでしまい、鬱陶しい気分になります。なんだか日本の教育には「皆んな、やればできるんだ!」という間違った了解が通奏低音のように流れているような気がします。だから、日本の運動会は全員参加型のイベント(軍事教練)になっちゃうんでしょうね。
その点、アメリカの運動会は、日本と違っていて、運動の苦手な子は別に競技に参加する必要はありません。もちろん、友達の応援はしますよ!でも、日本のように必ず何かの競技に参加させられるようなことはありません。だから「何でも器用にこなす人並みの子」よりも「他のことはダメだけど、1つのことなら誰にも負けない子」がたくさん育ってきます。ね、せめて「ダンス」や「武道」は必修じゃなくて選択にしませんか?!

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