【講義ノート90】two timesはダメじゃない!
■この部屋はあれの2倍の大きさです。
This room is twice as large as that one.
=This room is two times as large as that one.
なぜだか分かりませんが、学校英語では「2倍」はtwiceを使うのが普通で、two timesは普通は使わないと習いますよね。フォレストにもそう書いてあります。でも、two timesも普通に使いますよ!薮下は高校時代、英語教師に英作文を添削してもらった時に、two timesを訂正された覚えがあります。今考えるとおかしな話です。あ、twiceもtwo timesも両方とも副詞です。後ろの形容詞largeを飾っているわけです。twice as largeで「それと同じ大きさの2倍」の意味。あ、あ、「2倍以上大きい」と言いたかったら、twice as largeの前にmore thanを付けるだけ。こんな具合です。
▼この部屋はあれの2倍以上の大きさです。
This room is more than twice as large as that one.
=This room is more than two times as large as that one.
▼この部屋はあれの2倍の大きさです。
This room is twice larger than that one.
=This room is two times larger than that one.
さて、「それと同じ大きさの2倍」も「それよりも大きさが2倍」も同じですよね。だから、原級だけじゃなく比較級を使ってこんな風にも言えます。ただし、これは入試英語では問題化されませんから安心しておいてください。両方ともよく見る表現ですが、なぜ日本の学校英語ではこの表現を教えないのでしょうかね?あ、twice larger than~はちょっと幼稚な感じがしますから、使わない方が良いでしょう。two times larger than~の方はいつ使っても恥ずかしくない表現です。いつもこれだけ短ければ良いのですがね。
【第21章 比較(1)】例文179
・
This was written by
yabu. Posted on
土曜日, 1月 21, 2012, at 1:48 PM. Filed under
「ヤバイ英文法」. Bookmark the
permalink. Follow comments here with the
RSS feed. Trackbacks are closed, but you can
post a comment.
4 Comments
いつも副詞があれば、何を修飾しているのか気になっていまうのですが、、
The room is two times as large as that one.
という文なら副詞?のtwo timesはas largeを修飾していると理解しているのですが、
The room is two times the size of that one.
という文だったらtwo timesはthe sizeという名詞を修飾していると考えていいんでしょうか?副詞が名詞を修飾?っていうのにいつも違和感を覚えてしまいます。
重箱の隅をつつくような質問で申し訳ないです笑
優成君!これはなかなかするどい質問ですね。でも、「副詞が名詞を修飾する」ことって結構あるのです。こんな具合です。
⊿トムだけがパンダを見た。
Only Tom saw the panda.
⊿トムはパンダしか見なかった。
Tom saw only the panda.
この2つのonlyは、それぞれ名詞のTomやthe pandaを飾っています。一方、次のonlyは動詞を飾ります。
⊿トムはパンダを見ただけだった。
Tom only saw the panda.
英文法ではこの3つのonlyの用法を全部、強調の「副詞」と捉えます。「名詞を修飾する」のって本当は形容詞なのですが、onlyの用法をあまり細かく分類したくないので、「副詞」にしてしまうのです。これと同じで、two timesは副詞です。
⊿この部屋はあれの2倍大きい。
The room is two times as large as that one.
これは優成君の言うとおりで、two timesがlargeを飾ってます。largeは形容詞ですから、それを飾るtwo timesはちゃんと副詞の働きをしています。でも、次のはどう見ても形容詞ですよね。
⊿この部屋はあれの2倍の大きさだ。
The room is two times the size of that one.
two timesが冠詞を飛び越えて左に行っているので、本来はこんな形でした。
⊿2倍の大きさ
the two times size
これはどう見ても、形容詞two timesが、名詞sizeを飾っています。ま、逆にいうとtwo timesが右の名詞ではなくて、左の動詞isを飾っているように見せようとするのが、theの位置なのだと考えられます。こういうことが起こるのは、sizeやlengthなどの「規格系」か、ageやnumberなどの「数値系」の名詞です。そして、形容詞なのか副詞なのかよく分からない飾りがall、both、double、twice、halfです。twiceはtwo timesと全く同じ「2倍」で、これは副詞にしか成りませんが、後のものは副詞にも形容詞にもなります。
文法が「後付の説明」である弱さは、こんなところに表れるのですね。
・
こんばんは!初めまして
受験からは離れてますが、趣味で英語を少しかじっていていつも参考にさせて頂いてます。
今回、たまたまtwo timesとtwiceの違いとは何かというテーマでうろついていたら面白い議題にぶつかっていたのでyabuさんのファンの一人としてコメントさせて頂きますm(__)m
さて、この現象をを考える上で気になったのは上記で仰ってるtwo timesの位置と「size」という抽象的な程度を表す語句であることであることです。
位置の問題について考えてみると、two timesは形容詞と考えるとtheの位置が明らかにおかしい。。。
ではtwo timesという語句を前置詞的に機能している語句と考えるのはどうでしょうか?「worth」という単語を解釈する際の考え方と同じです。
そして個人的に凄く気になったのは、the sizeとthe roomをbe動詞を挟んで同格的に二つの語句を結びつけるのは意味的に少し難しい気がするということです。
sizeは大きさを表わす抽象的な名詞なのでtwo timesを省略するとthe room is the size of that one.という文として成立することになり少し違和感を覚えます。
私の感覚ではthe room is of the size of that oneと文が来てくれるとすっきりするのですが・・・
以上のことから、後付けに過ぎませんが
two timesを前置詞と考えるのが無難ではないかというのが個人な解釈です(^_^;
乱文を書き連ねてしまい申し訳ありません。
失礼しますm(__)m
Ryanさん!初投稿を歓迎いたします。
two timesが前置詞だという発想は、奇抜でとっても面白いですね。まったく働き方としては前置詞みたいなものです。
それにtwo timesを省略すると文が成り立たないという考えも素敵です。あ、ちょっと変形するとこんな風に正しい英語にはなります。
⊿その部屋はあれと同じ大きさです。
The room is the same size of that one.
言葉って結局ルール通りには行かないもの、逆に言うと、言葉にルールを持たせることが間違っているのかも知れませんね。
Post a Comment