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【講義ノート43】第3文型なのに受け身が2つ!?①

■僕らは彼女のことを素直な人だと思う。
We think that she is an honest girl.
▼彼女は素直な人だと思われている。
It is thought that she is an honest girl.
▼彼女は素直な人だと思われている。
She is thought to be an honest girl.
第4文型に受け身が2つできるのは分かりますが、例文は第3文型なのだから、受け身は1つだけで、2つもできるはずがありませんよね!実はこれにはトリックがあって、能動態が初めから2つあったのです。こんな具合です。
■僕らは彼女のことを素直な人だと思う。
We think <that she is an honest girl>.(第3文型)
We think <her> to be an honest girl.(第5文型)
think that+文が第3文型を導くのに対して、think A to be Bは「AをBだと思う」の意味の第5文型を導きます。目的語(何を)は< >で囲んでおきました。では、それぞれを受け身にしてみましょう。先ず上のthink<that+文>からやってみましょう。具体的には「僕らは思う」を「彼女が素直な人だということは思われる」に変える作業です。
▼「<彼女が素直な人だということ>=思われる」+僕らによって。
<That she is an honest girl> is thought by us.
さて、この英語は頭でっかちのET型ですね。だから、形式主語構文を使って頭を小さくしてやります。あ、形は変わっても、英文の意味は変わりません。
▼「<彼女が素直な人だということ>=思われる」+僕らによって。
It is thought <that she is an honest girl> by us.
次に「僕らによって」の情報はあまり価値がありませんから省略します。
▼「<彼女が素直な人だということ>=思われる」+僕らによって。
It is thought <that she is an honest girl> by us.
次に下のthink A to be Bの方を受け身にしてみましょう。具体的には「僕らは思う」を「彼女=思われる」に変える作業です。残ったモノはそのまま続けろですから、to be an honest girlを後ろにひっつけます。
▼「<彼女>=思われる」+正直者だと+僕らによって
She is thought to be an honest girl by us.
さっきと同様に、「僕らによって」の情報を価値無しと見なして省略します。
▼「<彼女>=思われる」+正直者だと+僕らによって
She is thought to be an honest girl by us.
理屈は分かっても、なんだかとっても面倒ですよね。普通、こんな複雑な書き換えなんてなかなか頭に入るモノではありません。じゃあ、どう発想すると簡単になるのかは次回講義します。
【第12章 態(2)】

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