構文053「無生物主語構文」第4回「奪う系」
■不注意な運転をすると、命をなくすことになるかもしれない。
Careless driving may cost you your life.
=If you drive carelessly, you may lose your life.
costを辞書で引くと「犠牲を払わせる」とか「負担をかける」の訳語が出てくるけれども、原義は「奪う」です。直後の語順は「誰から+何を」となっていますね。だからこの例文は「不注意な運転は、君から君の命を奪うかもしれない」が原義です。つまり「モノ主語は人から何かを奪う」になっているわけです。和訳するときは、モノ主語は副詞化して「モノ主語の為に(理由)」「もしモノ主語なら(条件)」「モノ主語を使うと(手段)」とし、「人は何かをなくす」とやってやると上手く行きます。他にもこんな「奪う系」もあります。「誰から+of何を」の様に「奪うof」が割り込みます。
■その外科医は失敗したために信用がなくなってしまった。
The failure deprived the surgeon of his confidence.
=The surgeon lost his confidence because of the failure.
さて、次の「奪う系」は良い事が起こります。無駄な時間や労力を人から奪ってくれることを「省く」と言います。同じ「奪う系」ですから「誰から+何を」の語順は変わりません。和訳する時は、今度は「モノ主語は人から時間や労力を省く」を「モノ主語のおかげで、人は時間・労力・金を使わずに済む」とやってやります。
■そうすれば、君はずいぶん時間を使わずに済みます。
That will save you a lot of time.
=If you do that, you can save a lot of time.
■君が尋ねてきてくれたので、電話をかけなくて済んだ。
Your visit spared me the trouble of calling you.
=I was spared the trouble of calling you by your visit.
それでは類題を解いてみましょう。
家のペンキを塗り替えてもらうのにずいぶん費用がかかりました。
It ( money / cost / a lot of / me / house / repainted / my / have / to ).
→It [ cost me a lot of money to have my house repainted ].
He deprived me ( ) my political power.【②】
①from・・・・・②of
③to・・・・・・・・④with
■彼は僕から政治力を奪った。
彼女が訪ねて来てくれたので、電話を掛けずに済んだ。
Her ( calling / of / me / the / saved / trouble / visit / her ).
→Her [visit saved me the trouble of calling her ].
May I have a moment of your time?【spare】
=Can you ( ) me a little of your time?
■ちょっとお時間をいただいてよろしいですか?
・
This was written by
yabu. Posted on
木曜日, 5月 5, 2011, at 9:47 AM. Filed under
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