ReadingDrill第23回(2)
しばらく「薮研」がダウンしていました。ファイル・ダウンローダのバグが原因で、フロントページに行かなくなったみたいです。ビックリした子もいたと思いますが、中西先生が直してくれたのでもう大丈夫です。
前回からReadingDrill第23回の解説をやってます。第22回に引き続いての慶應大の長文です。今回は設問3の下線部訳をやりましょう。
Environmental destruction has driven much migration. Slash-and-burn farming might by now be largely a thing of the past. Yet, whenever people exploit resources without considering the future, the likelihood of migration increases. That has been the experience of Nauru. Encouraged by foreign corporations, the Nauruans allowed their tropical paradise to be destroyed for money. Today, with no other source of income available, they have turned their island into a temporary home for migrants attempting to reach Australia. Ironically, now that their natural resources have been used up, many Nauruans themselves may soon choose to leave. Obviously, Nauru’s story cannot be repeated on a global scale, as there would be nowhere left to run.
下線部冒頭が分詞構文化されているので、和訳するときは注意が必要です。分詞構文化できるのは、単純な論理の「時」と「理由」です。だから、先ずは万能接続詞のasでつないでみるのが良いでしょう。
「条件(if)」とか「譲歩(though)」、「結果(and)」が分詞構文化されるのは、主に慣用表現です。「時」や「理由」以外の複雑な論理展開だと、接続詞が脱落してしまうと相手に言いたいことが伝わらなくなります。だから普通は分詞構文化しません。
⊿外国企業にそそのかされて、ナウル人は、お金と交換に、自分たちの熱帯の楽園が破壊されるのを許してしまった。
As they were encouraged by foreign corporations, the Nauruans allowed their tropical paradise to be destroyed for money.
普通、「理由」をちゃんと言いたければ、becauseかsinceを使います。でも、それが結果に直接結びつく理由じゃなかったりしたら、日本の接続語の「て」に当たるasを使います。
直接的理由の「ので」=外国企業にそそのかされたので
付加的理由の「て」=外国企業にそそのかされて
この「て」には「同時」、「連続」、「原因」の3つの用法があって、asとよく似ています。
同時=ひろしは鞄を手に持って学校へ走っていった。
連続=ひろしはコンビニに行ってサンドイッチを買った。
原因=ひろしは風邪を引いて学校を休んだ。
分詞構文という省略技法は、この「て」と同じくらいいい加減で軽い表現です。だから、「なので」よりも「て」を使って訳してみると良いでしょう。
あ、分詞構文化の手続きは、「①接着剤を消す。意味をハッキリさせたければ残しておく」、「②主語が同じだったら消す。違っていたら残しておく」、「③動詞を現在分詞に変える」、「④受け身、進行形のBeingは省略する」だったね。
①=As they were encouraged by foreign corporations, the Nauruans~
②=As they were encouraged by foreign corporations, the Nauruans~
③=As they Being encouraged by foreign corporations, the Nauruans~
④=[As they Being] Encouraged by foreign corporation, the Nauruans~
次回は設問4を考えます。
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