ReadingDrill第5回(2)
今回はReadingDrill第5回の空所補充問題を解説します。空所補充には「文意問題」、「文法問題」、「語彙問題」の3つがあります。つまり、文脈で決まる場合と、空所の前後の文法的な構造で決まる場合と、慣用的な表現の知識を試す場合の3つです。3つのどれかを考えるには、先ず選択肢の形に注目してください。
アignored・・・イlacked
ウmissed・・・エremoved
全部「過去分詞形」で、「モノ主語had become過去分詞」は「モノは~されるようになった」ですから、これは「文法問題」ではなくて「文意問題」です。あ、それにイlackは状態動詞ですから他動詞でも受け身には使えません。こんな具合です。
ア[相手にされない]・・イ[×不足する]
ウ[見落とされる]・・・エ[取り除かれる]
そして「文意問題」ならば、論理展開が大切です。「対立」の論理語、butが空所の近くにあることに注意が必要です。
Bel canto operas had been very popular in Europe in the eighteenth and nineteenth centuries
BUT
[Bel canto operas] had become (???) in the twentieth century
ね!butを挟んでキレイな左右対称形をしています。ということは、空所に入る語はvery popularと対立する意味じゃないといけないと分かります。つまり、「18、19世紀はとても人気があったが、しかし20世紀は×××になった」というわけです。じゃあ、「人気がなくなった」の意味の選択肢を選びます。除外されたり見落とされたりするのは変なので、「相手にされない」のアignoredを選びます。こういう問題は良問ですね。知識だけじゃなくて論理構造からも推察させてるわけですか、頭を使えば解けます。
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4 Comments
薮下先生、お久しぶりです
お忙しいところすみません
「lack」について質問があります。
ここの投稿では「lack」は自動詞と書かれてますが
辞書を調べても、ヤバ単0334の「lack」の英作のリンクのところを見てみても他動詞でも「不足している」と書いてあります。するとここの投稿の
「自動詞ですから受け身には使えません。」
の部分がひっかかるのですが、
「lack」について何を覚えておけばいいですか?
F510Y君!ものすごく久しぶりですね。確か君がよく質問していたのが2011年くらいのことですから、もうあれから4年も経つのですね。元気でやってますか?
さて、ご質問のlackですが、F510Y君の言うとおりで、lackは自動詞にも他動詞にもなります。ですから、これでは説明になっていませんね。
⊿彼女には決断力がない。
She is lacking in the ability to decide.
このlackは自動詞として使われているので受け身にならないのは明白です。でも、次の用例は他動詞です。
⊿彼女にはお金がない。
She lacks money.
→Money is lacked by her.(×)
だから、これは受け身になるはずですよね。でも、状態動詞の一部は受け身になりません。「彼女はお金が欠如している状態である」が「お金は彼女によって欠如されている状態だ」になるはずがないですよね。他にも所有を表す状態動詞も受け身になりません。
⊿彼女は大きな家を所有している。
She has a big house.
→A big house is had by her.(×)
この様に、他動詞だからといっていつも受け身になるわけではないわけです。ご指摘の箇所は早速訂正しておきます。
ありがとうございます
TOEIC頑張ります
健闘を祈ってますよ!
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