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第3課 「時間の表し方」(11)「現在完了形」④

第3課「時間の表し方」の11回目です。前から「それがいつ起こるのか」を現在形に固定して、「それがどの様に起こるのか」の3つの表現の1つ、「現在完了」について講義してます。今日は「ている」の表現について考えましょう。
マユちゃんのお陰で次のことが分かりました。
①状態動詞には、自分の意志でコントロールできる状態と出来ない状態がある。
②loveやknowのような自分の意志でコントロールできない状態は、現在完了形にすると「今までずっとやっている」の意味にしかならない。また、loveやknowの中にすでに「ている」の意味が入っている。
③一方、liveのような自分の意志でコントロールできる状態は、現在完了にすると「今までずっとやっている」と「今までにやったことがある」の2つの意味になった。liveの中にすでに「ている」の意味が入っているが、現在進行形にすると、「自分の意志で一時的にそうしている」の意味になる。
マユちゃんの質問で1つ明らかになったことは、「ている」になるか・ならないかがその動詞にとってとっても重要な性質だと言うことです。そして、何もしなくても「ている」の意味を最初から持っている動詞と、「ている」の意味を表現するのに「現在進行形」にしないといけない動詞があるということも分かりました。
ここで1つ注意して欲しいのは、「知っている」と「住んでいる」は、同じ「ている」でもちょっと違うと言うことです。「知っている」という状態は、人から聞いたり自分で勉強したりして、その結果勝手に生まれてくる頭の中の状態です。「知っている」状態を意図的に生み出したり、消し去ったりすることはできません。つまり、「知っている」状態は自分の意志ではコントロールできません。ですから、自分の意志とは関係なくその状態が続いているのが「知っている」という言葉の意味です。なにもしなくても、初めから「ている」の意味を持っているというのは、そういうことです。
一方、「住んでいる」という状態は自分の意志で生み出すことができます。名古屋に住みたければ、自分の意志でその状態が作れます(でも、名古屋は夏暑くて冬寒いのでとても過酷ですが)。つまり「住んでいる」状態を自分の意志でコントロールすることができるわけです。ですから、「住んでいる」という言葉には、自分の意志でその状態を続けているという意味が含まれています。  進行形にして「ている」の意味を持たせるというのは、そういうことです。
勝手にその状態が続いている場合は「現在基本形」のままで、自分の意志でその状態を続けている場合は「現在進行形」にするというわけですね。さて、次回は動作動詞を勉強します。動作動詞は自分の意志でコントロール出来る行為や動作のことです。この動作動詞を「ている」の意味にするにはどうすれば良いのかを考えます。

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