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第3課 「時間の表し方」(2)時間と時制②

第3課「時間の表し方」の2回目です。今回は「時間と時制」の違いを英語で考えます。昨日の日本語の例文を英語にしてみます。
Ryoは昨日東京に帰った。(過去)
Ryo went back to Tokyo yesterday.
Ryoはから東京に帰る。(現在)
Ryo is going back to Tokyo now.
Ryoは明日東京に帰る予定です。(未来)
Ryo will go back to Tokyo tomorrow.
一見すると、went→is going→will goがそれぞれ「過去」、「現在」、「未来」に対応しているので、「時間」と「時制」とが一致しているように見えます。でも、よく見てみると、「から東京に帰る」も「明日東京に帰る予定」も両方とも未来のことを言ってます。つまり、「今」と言ってますが、内容は「未来」のことだから、この例文には「過去」と「未来」だけで、「現在」がありません。じゃあ、どうして「今」がないのでしょうか。
あたしらが「今」というとき、「今、この瞬間」という時の一点を考えます。つまり、時間軸上に書かれた「点」だと思っています。でも、実際の「今」には、もうちょっと幅があって、「点」ではなくて「線」なわけです。どうしてかというと、あたしらは「今、この瞬間」に留まることはできないからです。「今」はどんどん過去へと押し流されてゆきます。そんな一瞬のことなんてゆっくりと意識することなんてないので、あたしらには過ぎ去った「過去」と、まだ見ぬ「未来」しかありません。だから、上の例文のように、「過去」と「未来」のことだけで、「今」がないのです。ということは、「今」とは「過去」と「未来」を含んだ「」だということが分かります。昨日の2つ目の例文を見ればそのことがハッキリします。
、Ryoは東京に帰った。
He went back to Tokyo just now.
、Ryoは東京に帰る。
He is now going back to Tokyo.
、Ryoは東京に帰るから、ちょっと待って。
He will be there in Tokyo right now, so wait for him.
日本語では全部「今」ですが、英語にするともうチョット細かくて「たった帰った」、「ちょうど帰ろうとしている」、「からすぐに帰る」になっていて、「過去」も「この瞬間」も「未来」も全部「今」に含まれていることが分かります。ね!「今」の幅は結構広いでしょ!そして、「未来」の時間を表現するのに、現在(進行)形を使っているということは、「時間」と「時間を表現する形式」とが一致してないってことです。
この様に、やっぱり英語も「時間」の意味と「時間を表現する形式」とはズレがあることが分かります。だから英語でも「時間」と「時制」とをちゃんと区別しなければならないのです。あ、色んな時間の表現が出てきましたが、まだ今は分からなくてもOKですよ!分かって欲しいのは、「時間」の意味と、「時間」の表現の仕方は違うと言うことです!ま、ゆっくりやりましょうね。
さて、「今」の広がりを感じてもらうために、さっきは時間を「たった今」、「今ちょうど」、「今からすぐ先」の3つに分けましたが、表現している時間の内容は「過去」と「未来」で、やっぱり「現在」がありませんよね。これは日本語でも同じこと。あ、英語には「過去形」のwent、「現在(進行)形」のis going、「未来形」のwill be [go]の3つがありますね!でも、日本語には「過去形」と「現在形」しかありませんでした。あれ?よく考えると、willの過去形がwouldなんだから、willは現在形だわよね!ということは、英語も「現在形」と「過去形」しかないんじゃないの?!マジ?これはまたずっと後ろの方で考えましょう。
さて、英語も日本語も「過去」と「未来」だけで「現在」がない!じゃあ、「現在」っていったい何なのでしょうかね?次回はこの「現在」について考えます。お楽しみに。
・Linda

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