第2課 「文」(8)第4文型③
「やり直しの英文法」、第2課「文」の8回目です。「5文型」の1つ、第4文型についての講義は最終回です。第4文型は誰かに何かを上げたり、見せたり、伝えたりするときに使う語句の並び方です。普通は「誰に+何を」になるのですが、古い言い方の「誰に+with何を」が残っていたりするので注意が必要でしたね。この様に物や知識が相手に付与される種類の動詞を薮下は「与える系」の他動詞と呼んでます。
一方、第4文型には「奪う系」の他動詞というのもあります。こんな具合です。
⊿この帽子は10ドルした
This cap cost me $10.
⊿このコンピュータのお陰でずいぶん手間が省ける。
This computer saves us a lot of work.
これは「与える+誰に+何を」ではなくて「奪う+誰から+何を」と考えなくては上手く行きません。つまり、帽子を手に入れることは僕から10ドルを奪うわけだし、コンピュータは僕からたくさんの労力を奪ってくれるわけです。さて、「与える系」が人と物とを一緒にしてやるので元々は「誰に+with何を」だったのと同じように、「奪う系」は人から物を引き離すので「誰から+of何を」と昔は言ってました。あ、このofはoffと親戚語で、fの数が1つ違うだけだから意味はほとんど同じで、人から物を引き離すof、「分離のof」と呼ばれています。「誰から+of何を」にはこんなのがあります。
⊿歯が痛くて眠れなかった。
A toothache deprived me of sleep.
⊿この薬でお父さんの病気は治ります。
This medicine will cure your father of that disease.
⊿僕らは道の雪かきをした。
We cleared the road of snow.
分かりにくければこう考え直してみると良いでしょう。つまり、歯が痛くて眠れなかったのは「歯痛は僕から睡眠を奪う」わけだし、この薬でお父さんの病気が治るのは「この薬はあなたのお父さんからその病気を奪う」わけだし、雪かきは「道路から雪を奪う」わけですからね。あ、これからしばらくは期末テストの作成、採点、成績処理で忙殺されるので、ブログはしばらくお休みします。
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