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第2課 「文」(1)「英文は並び方が命」

「やり直しの英文法」第2課「文」の1回目です。今回から「文」について講義します。先ず日本語と英語を比べてみて、それぞれの特徴を考えてみます。次の日本語を見てください。
 ⊿ミニラと公園で放課後にゴジラはテニスをした。tennis
あんな親子が公園を走り回っていたらたまりませんがね。さて、小学生の頃「文節」といのをやりました。スラッシュを入れて意味の最小単位に区切るのでしたね。方言でやると上手く行きました。こんな具体です。
ミニラと / 公園で / 放課後に / ゴジラは / テニスを / したん
これで6つに分節されたことになるのですが、日本語は最後に動詞の「した」さえ来れば、後の5つの並び方は比較的自由です。こんな具合です。
・テニスを放課後に公園でミニラとゴジラはした
・ゴジラはテニスをミニラと放課後に公園でした
・ゴジラは公園でテニスとミニラと放課後した
・テニスを公園でゴジラは放課後にミニラとした
これはどうしてかというと、日本語には助詞というのがあって、それが意味の単位の末尾にひっついているので、それぞれの単位が主語として、目的語として、副詞として独立しているからなのです。こんな具合です。
ミニラ / 公園 / 放課後 / ゴジラ / テニス / した。

もしこの助詞がなかったら、意味がさっぱり分かりません。こんな具合です。
ミニラ、公園、放課後、ゴジラ、テニス・・・?
ね!助詞がないと読みにくいったらありません。じゃあ、例文を英語にしてみましょう。
ミニラと / 公園で / 放課後に / ゴジラは / テニスを / した。
Godzilla / played / tennis / with Minilla / in the park / after school.
英文にも日本語の文節と同じ位置にスラッシュ(/)を入れてます。英語も日本語と同じで並び方が自由なのでしょうか?つまり、次のような英語は正しいのでしょうかね?
・After school / in the park / with Minilla / tennis / played / Godzilla.
・Godzilla / after school / played / in the park / tennis / with Minilla.
・Godzilla / tennis / in the park / played / with Minilla / after school.
・After school / with Minilla / played / Godzilla / tennis / in the park.
上の英語は全部正しくありません。つまり、日本語と違って、英語は語句の並び方がとても大切で、日本語のように自由に語句を配置することができないわけです。つまり、英語は語句の「並び方が命」なのです。どうしてかというと、英語には日本語の助詞に当たるものがありません。だから、その代わりに最初に来た名詞が主語で「」、次にそれがどうしたの、その次の名詞が「」と最初から決めてしまっているのです。こんな具合です。
ゴジラ / テニス / ミニラ / 公園 / 放課後に / した。
Godzilla played tennis / with Minilla / in the park / after school.
この様に、英語は「助詞のない日本語」とほとんど同じだから、日本語に馴れてしまった僕ら日本人にとって、ものすごく読みにくい言葉なのです。英語が読めるようになるには、語句の並び方の決まりを覚えておく必要があるわけですね。あ、「ほとんど同じ」と書いたのは、「ミニラwith Minilla」、「公園in the park」、「放課後にafter school」の部分は共通していて、助詞を前置詞に置き換えることが出来るからです。でも、置き換えられるとは言っても、「名詞+助詞」が「前置詞+名詞」になっていて順序が逆ですがね。こんな具合です。
公園
in the park
この逆転現象になかなか馴れない子が多くて、最後には英語が苦手になるんですよね。早くこれに馴れてください。さて、じゃあ「語句の並び方の決まり」って何かというと、皆も聞いたことがあると思うのですが、「5文型」なのです。こんなやつです。
1.S+V
2.S+V+C
3.S+V+O
4.S+V+O+O
5.S+V+O+C
でも、これってアメリカ人がアメリカに来た外国人に英語を教えるときに使ったFive Sentence Patternsで、僕ら日本人が英語を勉強するためのものじゃありません。そこでこんなのを提案したいと思います。
1.主語は何+それがどうした
2.A=B
3.主語は何+それがどうした+何を
4.主語は何+それがどうした+誰に+何を
5.主語は何+それがどうした+何を+どの様に
SやVよりもこっちの方がピンときますよね。慣れてくればSVOCでやれば良いのです。それまではこれを使ってみてはどうでしょうか。そして、英語を読むときも、書くときも、話すときも、この5つの文型をいつも考えてください。だって、英語は語句の「並び方が命」だからね。京都大学が出題するような難解な英文も、飾りを取り払ってしまえばこの5つの内のどれかで出来上がっていますよ。次回から5つの文型を1つずつ考えてみましょう。

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