第1課 「単語」(20)動詞には動作と状態とがある
動詞を分類するにはいくつか方法があって、それぞれ動詞を分類する視点が違っていて、動詞を色んな角度から眺めることができるので面白いです。こんな具合です。
1.「be動詞とそれ以外の動詞(一般動詞)」
2.「自動詞と他動詞」
3.「動作と状態」
4.「日本語の発想で上手く行く動詞と行かない動詞」
5.「単体動詞と句動詞」
今回は動詞を「動作と状態」とに分類します。もっと正確に言うと、「動作動詞」、「状態動詞」、「瞬間動詞」の3つに動詞は分類できます。こんな具合です。
⊿始発バスは6時30分に出発します。=瞬間動詞
The first bus leaves at six thirty.
⊿僕は毎日英語を勉強します。=動作動詞
I study English every day.
⊿あなたは彼を知っていますか?=状態動詞
Do you know him?
その動作がしばらく継続するものを「動作動詞」と呼びます。中には数秒で終わる子もいるかもしれませんが、study(勉強する)という動作は、普通は数分(?)から数時間継続します。だから、その動作は時間軸上に線として表すことができます。その動作が継続的に進行していることを表現するのに「進行形」にします。こんな具合です。
⊿僕は今英語を勉強しています。
I am studying English now.(◎)
日本語にすると「~しています」の訳語がつきます。そして、「動作動詞」は、継続している動作の一瞬をカメラに収めることができます。
それに対して、その動作が一瞬で終わるものを「瞬間動詞」と呼びます。leave(出発する)という動作は家を出た瞬間に終わります。だから、その動作は時間軸上に点で表せます。他にもarrive(到着する)とかstart(始める)、go(出て行く)やcome(やって来る)などがあります。「瞬間動詞」が継続的に進行することはありません。だって、「ずっと出発し続ける」なんて不可能ですからね。だから、「瞬間動詞」を「進行形」にすると別の意味に成ります。こんな具合です。
⊿僕は3時に出発します。
I am leaving at six thirty.(◎)
これは近い将来のほぼ間違いない予定を表現しています。つまり、事態がその方向に間違いなく進行していると言いたいわけです。
一方、know(知っている)は勉強したり聞いたりした結果できあがる頭の中の状態です。つまり、know(知っている)はどこも動きませんから動作ではなく状態なわけです。だからknowを「状態動詞」と呼びます。また、知っている状態が継続的に進行していることを表現するのに「進行形」にはしません。なぜなら「現在形」のknowのままで「知っている」の意味を表現できるからです。だから「状態動詞」は進行形になりません。
⊿私は彼を知っています。
I am knowing him.(×)
「進行形」「完了形」「基本形」(←基本形に興味がある子はここを参照のこと)については、この先の「時制」のところでもう少し詳しく説明しますが、ここでは、①進行形になって「~している」の意味を表す「動作動詞」、②進行形になって「近い将来間違いなく~する」の意味を表す「瞬間動詞」、③初めから「~している」の意味なので進行形にはならない「状態動詞」の3つがあることを覚えておいておいてください。
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