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第1課 「単語」(10)名詞が数えられない理由②(ちょっと休憩)

「やり直しの英文法」の第10回目です。今日はちょっと休憩して、冠詞 、aとtheについてのエピソードを1つご紹介します。 アメリカ人が「日本人は親切だ」と聞くと、ものすごく戸惑うそうです。どう戸惑うかと言うと、「僕の知っている日本人が親切」なのか「日本人は皆、親切」なのか分からないというわけです。ね!面白いでしょ。僕ら日本人はそれまでの話の脈絡から、直感的にこれを区別しています。でも、アメリカ人は「日本人」が特定の1人の日本人なのか、日本国民全体なのか分からないわけです。
これはどうしてかというと、英語は数にうるさいので、1人の日本人ならa Japanese またはa Japanese personと言うからです。また、日本人全部を指しているのなら、the JapaneseとかJapanese peopleと言います。あ、このtheは「民族・国民のthe」でしたね。こんな具合です。
僕の知ってる日本人は親切だ。
A Japanese person I know is kind.
日本人は親切だ。
The Japanese are kind.
Japaneseを辞書で引くと、「①日本人(可算名詞)」、「②日本語(不可算名詞)」、「③日本の(形容詞)」、「④日本人の、日本語の(形容詞)」の4つの意味が普通は載ってます。だから、「日本人は親切だ」を英語にするように言うと、大体の子は次の様に書いてきます。
日本人は親切だ。
Japanese is kind.(×)
ここで覚えておいて欲しいのは、aもtheも付いていないスッピンのJapaneseは絶対に形容詞にしかならないということです。つまり、Japanese animation(日本のアニメ)とかJapanese novels (日本語の小説)のように「日本の~」か「日本語の~」にしかならないということです。だからJapanese is~はあり得ないのです。冠詞のない日本語を使ってる僕らには、ここら辺のことが良く分からないのです。じゃあ、これはどうでしょうか。
僕の知っている日本人は親切だ。
The Japanese person I know is kind.
さっきの例文と日本語が同じなのですから、内容も全く同じだろうと思うでしょ!ところが、この2つは全然意味が違うのですよ!Japaneseに付いているtheは「民族・国民の the」でした。だからthe Japaneseは日本国民全部を指して言ってるわけです。でも、the Japanese personになると、personですから1人を指しているのでtheはもう「民族・国民のthe」じゃありません。このtheは前にここでやった「唯一・絶対のthe」なのです。だから、この英語は「僕の知っている唯一の日本人は親切だ」の意味になります。つまり、この人は日本人を1人しか知らなくて、その人が親切だと言いたいわけです。英作をするときに「日本人」が出てきたら、a Japanese personなのかthe Japanese personなのか、それともthe Japaneseなのかをちゃんと区別してください。ね!冠詞も結構厄介でしょ!

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