第1課 単語(5)可算名詞にも不可算名詞にもなるapple
⊿穴の空いたリンゴと、その穴を空けた虫
an apple with a hole and the bug that made the hole
「やり直しの英文法」の第5回目です。この絵を正確に英語化するとこうなります。でも、まだ前置詞のwithや関係代名詞のthatは説明していませんから、良く分からなくてもOKです。ただ、andが結んでいるのがan apple and the bugだということと、2語以上の長い飾りwith a holeとthat made the holeが飾られるappleやbugの後ろに付いていることを覚えておいてください。そして、虫(bug)にtheが付いていますが、これは「共通認識のthe」ではなくて、「飾り予告のthe」と言います。つまり、虫の後ろにthat made the holeという飾りが付いていることをtheが前もって教えてくれるわけです。ま、theについてはもう少し先で説明します。ここでは数えられるリンゴが1つだからan appleになっているのがポイントです。
⊿一切れのリンゴ
a slice of apple
リンゴの実が丸ごとゴロンと置いてあれば、1個、2個と数えられるのですが、食べられる状態に切り分けられているリンゴは数えません。あ、正確に言うと、リンゴを数えるのではなくて、その薄片(はくへん)の数をかぞえているわけです。だからappleは無冠詞・単数形で、sliceにaが付いてます。そして複数あれば、sliceが複数形になります。こんな具合です。
⊿二切れのリンゴ
two slices of apple
⊿三切れのリンゴ
three slices of apple
また、本来の丸い形がなくなって食材になったリンゴは重さは量っても、リンゴの形がなくなったのだから個数は数えません。だからappleは無冠詞・単数形で、単位のキログラム(kilogram)が複数形になります。
⊿2キロのリンゴ
two kilograms of apple
もし、本来の丸い形をしたリンゴが2㌔あるのなら、それは可算名詞ですからこうしてやります。
⊿2キロの丸いリンゴ
two kilograms of apples
このように、同じappleでも「可算名詞」になったり「不可算名詞」になったりします。ね!英語の数の考え方ってとっても厄介でしょ!日本語ならどれも「リンゴ」で良いのにね!ここで使われているA of Bは全部「単位・数量のof」ですから、A of Bが「AのB」と和訳されていることに注意してください。あ、薮下は良く次のような質問を受けます。
<質問>
⊿ここにはたくさんの生徒がいます。
There are a lot of students here.
「1つの」の意味の冠詞、aが付いているのになぜstudentsが複数形なのですか?
もう分かるよね!このA of Bも「単位・数量のof」なのだから、aはstudentsじゃなくてlotに付いているのです。そしてAに当たる「a lot」が「たくさんの」という「数量」を表しています。ただし、Bに当たるstudentsは「数えられない名詞」ではないよね。ということは「単位・数量のof」のA of Bは、「数えられない名詞」を数えるときだけじゃなくて「数えられる名詞」を数えるときにも使うということです。こんな具合です。
⊿とても多くの数の生徒がAKBのことが好きだ。
A large number of students love the AKBs.
numberは「数」の意味で、それがlarge(多い)と言っているのがa large number。単位・数量のofを挟んで後ろには可算名詞のstudentsが来ています。あ、the AKBsのtheは「共通認識のthe」でも「飾り予告のthe」でもなく「群れのthe」と言います。
⊿ドラゴンズ
the Dragons
⊿薮下家
the Yabushitas
⊿アルプス山脈
the Alps
⊿フィリピン群島
the Philippines
「群れのthe」は「the – s」がセットになっているのが分かりますね。
まとめておくと、同じappleでも数えたり(可算名詞)数えなかったり(不可算名詞)して、リンゴが本来の丸い形のときには1個、2個と数えるけれど、食べようとして切り分けてリンゴ本来の形が無くなってしまったらリンゴ自体は数えられなくなり、1切れ、2切れのように単位で数えます。つまり、同じ1つの単語でも可算名詞で使ったり、不可算名詞で使ったりするということです。 あ、最後に「僕はリンゴが好き」って英語でどういうか分かりますか?実はこう言うのですよ!
⊿僕はリンゴが好き。
I like apples.
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2 Comments
定冠詞のtheはなかなか「わかった」という気になりません。特に「抽象名詞」に付く場合はどういうルールになっているのでしょうか。機会があればご教授お願いします。
第15回あたりで取り扱えればと思ってます。もうちょっと待っていてくださいね。
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