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マーカ抽出法講義(14)

 

マーカ抽出法講義の第14回目です。 今日も南山大学の長文をマーカ抽出法を使って解いてみましょう。今回は外国語学部です。外国語学部の長文は空所補充の「内容真偽問題」じゃなく、「英問英答」形式をとることがよくあります。それに、今までと違って、マーカ文と根拠文が違っていたり、マーカがヒットしなかったり、場合によっては設問文じゃなくて選択肢からそれぞれマーカを抽出しなければなりません。
1.How did the woman feel when she first found the chair in the store?
① She thought it should be called a lady’s reading chair.
② She felt it was the type she had long wanted.
③ She had a sudden urge to acquire it.
④ She wasn’t interested because she didn’t need one.
さて、じゃあ設問1からマーカを抽出しましょう。設問の抽出方法をもう1度まとめておきます。
1.その設問に独特の「名詞」をマーカとして抽出する。
2.特に、「固有名詞」や「数字」は理想的なマーカになる。
3.他の設問にも登場する「名詞」はその設問独特な名詞じゃないからマーカにならない。
4.1語の「名詞」が抽出できなければ、名詞相当語句(不定詞、動名詞、A of Bなど)をザックリとマーカにする。
5.それでもダメなら確定的な要素(時、場所、条件)をザックリとマーカにする。
6.やむを得ず副詞や形容詞をマーカにしても、動詞はマーカにしない。
設問1の英文からそれに独特の名詞を探すのはちょっと難しいですね。だって、the womanやthe chairは漠然としすぎているし、womanが主人公の女性で、the chairのことについて書かれている内容だったら、文章全体に出てきますからね。the storeから段落は特定できても、根拠文を探すのはちょっと難しい。
こんなときには「5.確定的な要素をザックリとマーカにする」を使います。つまり、設問1で問われているのは「その女性がどう思ったか」で、「彼女が店でその椅子を最初に見つけたとき」は必ず本文に出てくるはずですよね。この様な「時の副詞」を「確定的要素」、あるいは「確定要素」と呼びます。あ、薮下が勝手にそう呼んでます。だからwhen she first found the chair in the storeをまとめてマーカにしてやります。そうすれば、本文の英語の中からとても見つけやすくなります。こんな具合です。
¶2  I first found the chair in the window of a store that I frequently walk by.  From the moment I laid eyes on it, I felt that feverish desire that you feel when you fall in love for the first time.  I wanted that chair.
ほらね!バッチりヒットするでしょ。でも、マーカ文が根拠文にはなってないことが分かります。だって、「その女性がどう思った」かなんてマーカ文にはどこにも出てきませんからね。気を取り直して先を読み進みましょう。すると、ちゃんと期待に応えてI felt that~が出てきます。これぞまさに「その女性がどう思ったか」について書いてある根拠文のはずです。
⊿あたしがその椅子に出会った瞬間から、初恋をしたときに感じる、そんな熱狂的な欲望(衝動)を感じた。
① その椅子は女性が使う読書用の椅子と呼ばれているはずだと思った。
② その椅子が前からずっと欲しかったタイプだと思った。
③ それを手に入れたいという衝動にかられた。
④ そんな椅子は必要なかったので、興味がわかなかった。
何度も繰り返しますが、TOEICや南山大の設問は悪意のかけらもありません。根拠文と全く同じ内容の選択肢が正解です。そしてそれは「同じ意味の表現どうしの置き換え」になってます。  ここではsudden urgeもfeverish desireも「衝動」の意味を表現しています。やっぱりTOEICと同じで、後は語彙力ということになります。では、設問2に進みましょう。
2.What made the woman decide to buy a house of her own?
①She believed the timing was right for the purchase.
② She was sick and tired of living in a rented house.
③ She had saved money with which she could afford one.
④ The rented house was too small for the family of three.
設問文の中でマーカになりそうな名詞はもうa house of her ownしかありません。これをマーカにして、設問1の根拠文の直後からどんどん読んでゆきます。すると、第4段落にマーカがヒットします。
¶4  I didn’t need a lady’s reading chair, however.  What I did need, I was about to get: my first house.  A few years after my marriage and a year after the birth of my first child, I was convinced that it was time to live in a place of my very own.
第4段落の第1文でmy first houseが出てきて、次の文でそれがa place of my ownに変わります。問われているのは「どうして女性は自分の家を買うことにしたのか」ですから、2つ目の文が根拠文になりそうです。
結婚して数年後、最初の子供が生まれて1年後に、あたしは持ち家に住むときが来たことを確信した。
①家を買うタイミングがだと思った。
②借家暮らしにウンザリしていた。
③家を買うお金をずっと貯めていた。
④借家は3人で暮らすには小さすぎた。
これも「同じ意味の表現どうしの置き換え」になってます。つまり、It was time to do が the timing was right for doingになっただけですね。あ、たくさんの子からTOEICも含めて、問題文全部を見てみたいという要望がありました。時間を見つけて「やぶゼミ」のところにアップロードするようにします。参考にしてください。あ、それから、実力テストの成績処理が終わるまで、マーカ抽出法講義は休みます。

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