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マーカ抽出法講義(11)

マーカ抽出法講義の第11回目です。TOEICの「Reading Section」を扱うのは今日で最後です。「要約問題」は6つの選択肢からそれぞれマーカを抽出します。そして、「要約問題」のマーカは名詞なら何でも良いワケではなくて、各段落で著者が主張している「話題」でなくてはなりません。本当は、マーカを抽出しながら、その都度それがどの段落で扱われている「話題」かを考えるのですが、前回は一気にマーカだけを抽出して「話題」って何かを考えてもらいました。
今回はちゃんと、6つの選択肢から「話題」であるマーカを抽出しながら、その都度その「話題」が扱われている段落を特定してゆき、それがその段落の「内容と一致」するかどうかを確認しましょう。最終的に「内容と一致」しないものを3つ弾き出して、残った3つを文脈の順に並べたら終わりです。
(A)The number and sophistication of the architectural, administrative, commercial, and religious features of Teotihuacan indicate the existence of centralized planning and control.
¶1Clearly, much planning and central control were involved in the expansion and ordering of this great metropolis.
(A)=建築、行政、商業、宗教の分野で見られる数々の高度なテオチワカンの特質を見れば、中央集権的な都市計画と管理があったことがうかがえる
¶1=都市計画や中央集権的な管理がこの巨大都市の拡大と秩序化に関わっていることが明白だ。
Clearly, much planning and central control were involved in the expansion and ordering of this great metropolis.
(A)のマーカは第1段落の主張文に出てくる「話題」とカブります。ここがポイントなのですが、形容詞は多少書き換えられることはあっても、名詞はそのまま選択肢に出てきます。つまりTOEICでは「名詞はウソをつかない」ということです。そして内容もほぼ一致しているのが分かります。文脈の中での順番もこれが一番上に来そうですね。
(B) Teotihuacan may have developed its own specific local religion as a result of the cultural advances made possible by the city’s great prosperity.
(B)町の大いなる繁栄によってもたらされた文化的発展の結果、テオチワカンでは独自の土着宗教が現れた。
ここのマーカ、local religionは本文中のどこにも出てきません。だからこの選択肢は弾き出してしまいます。religiousという形容詞は本文中に数カ所登場しますが、「土着宗教」とは書いてありません。こんな具合です。
¶1 massive religious edifices=巨大な神殿
¶1religious contacts=宗教的な接触
¶2、5Teotihuacan’s religious significance=テオチワカンの宗教的重要性
¶6religious tourism=巡礼
(C) Several factors may account for Teotihuacan’s extraordinary development, including its location, rich natural resources, irrigation potential, intelligent elite, and the misfortune of rival communities.
¶2How did this tremendous development take place, and why did it happen in the Teotihuacan Valley?
(C)=いくつかの要因がテオチワカンの驚くべき発展の原因となったようだ。その要因には、地理的な位置、豊富な天然資源、灌漑の将来性、頭の良いエリート住民、そして対抗勢力の運の悪さなどが考えられる
¶2=どの様にしてこの町が驚異的な発展を遂げたのか、そしてなぜそれがテオチワカン渓谷で起こったのか?
段落冒頭文が疑問文だったら、それはその段落の「話題」を宣言しています。つまり、第2段落の「話題」はテオチワカン発展の理由だということです。including以下の具体的な要因も本文の内容と一致しています。だから、これが要約文の2番目として採用されます。
(D) As a result of its large number of religious shrines, by the first century A.D., Teotihuacan became the most influential religious center in all of Mesoamerica.
(D)=紀元1世紀までに、テオチワカンには膨大な数の神社があったので、町はメソアメリカ中で一番影響力のある聖地となった
(B)のところでもうreligiousについての検証は済んでいます。本文にはreligious centerという名詞は出てきませんでした。だから、この選択肢は弾き出してもかまいません。気になるのなら、もう1つ別の固有名詞、Mesoamericaをマーカにして、この選択肢とカブる箇所を探してみてもかまいません。そうすると、第1段落の最後の文にマーカがヒットします。Mesoamericaは他には出てきませんしreligiousも出てくるのでこれが根拠文に間違いありません。
Moreover, the city had economic and perhaps religious contacts with most parts of Mesoamerica (modern Central America and Mexico).
=「この町は経済的にも、おそらく宗教的にも、メソアメリカ地方の大部分(今の中央アメリカやメキシコ)と交流があった」
やっぱり「一番影響力のある聖地」なんてどこにも書いてませんから、確信を持ってこの選択肢を弾き出してやりましょう。
(E) In many important areas, from the obsidian industry to religious tourism, Teotihuacan’s success and prosperity typified the classic positive feedback cycle.
¶6The picture of Teotihuacan that emerges is a classic picture of positive feedback among obsidian mining and working, trade, population growth, irrigation, and religious tourism.
(E)=たくさんの主立った分野の中で、黒曜石の加工場やら聖地巡礼やらのテオチワカンの成功や繁栄は、それぞれの成功が相乗効果をもたらした典型的な好循環の特徴を示している
¶6=頭に浮かんでくるテオチワカンのイメージは、黒曜石の採掘とそれに関わる労働、交易、人口増加、灌漑、そして聖地巡礼などが循環をもたらした典型的なイメージだ。
(E)のマーカは第6段落の主張文に出てくる「話題」とカブります。内容もピッタリ一致していますね。だからこれを要約文の最後のパーツとして採用してやります。以上から、要約文はこうなります。
Teotihuacan was a highly developed city in Mesoamerica that reached its peak between about A.D. 150 and 700.
(A)
(C)
(E)
今年はここまでにしておきます。年始はしばらく休みます。「やぶゼミ」をちゃんとやっておいてくださいね!あ、慶太郎君!これで君の質問にちゃんと答えましたよ!

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